2026年WBCに向けた「K-BASEBALL SERIES」で、日本戦2試合連続ホームランを放ち一気に知名度を上げたのが、アン・ヒョンミン(安賢民)です。
韓国代表の右の主砲候補として一躍脚光を浴びる22歳外野手は、KBOリーグでも2025年シーズンにブレイクしたばかりの新星。
ここでは、そんなアン・ヒョンミンのプロフィール・経歴・KBO成績、そして日本との強化試合での活躍をまとめて紹介します。
アン・ヒョンミンの基本プロフィール
- 名前:安 賢民(アン・ヒョンミン/Ahn Hyun-min)
- 生年月日:2003年8月22日(22歳)
- 出身:韓国・慶尚南道金海市
- 身長/体重:183cm/90kg
- 投打:右投右打
- ポジション:外野手(主にレフト〜センター)
- 所属チーム:KTウィズ(KBOリーグ)
KBO公式の選手ページによると、アン・ヒョンミンは2022年ドラフト2次4ラウンド(全体38位)でKTに入団。金海市のリトルリーグ「金海リトル(임호초)」から、開成中、マサン高と進んだ生え抜きスラッガーです。
アマ時代〜プロ入り後の経歴
高校時代:筋肉とパワーで注目を集める
高校時代から筋肉質な体格と長打力で知られ、「将来の右の大砲候補」としてスカウトから注目されていました。KT入団後、兵役のため軍隊に入ると、そこでの時間を活かしてスクワット・デッドリフト・ベンチプレスのいわゆる“ビッグ3”を中心に徹底的な筋トレを敢行。
合計600kg超を持ち上げるレベルの筋力を身につけ、「KBO屈指のマッスル外野手」へと進化したと地元紙は伝えています。
2022〜2024年:1軍では“顔見せ”程度
プロ入り直後は1軍出場が少なく、2024年までの1軍出場は16試合にとどまりました。
ただし2軍ではコンスタントに長打を放ち、球団からは「次の主砲候補」として我慢強く育成されていた存在です。
2025年:ついに覚醒したKBOの新・若き主砲
そして2025年、KTの外野に定着すると一気に爆発。KBOレギュラーシーズン112試合に出場し、
打率.334/22本塁打/80打点/OPS 1.018という圧巻の成績を残しました。
リーグ2位の打率、2桁本塁打に加え、OPS1点台という数字は、単なる若手有望株ではなくリーグ屈指のスラッガーとして評価されるに十分。
7月には月間打率.441、出塁率.551、長打率.706と大爆発し、KBOの月間MVPにも選出されています。
アン・ヒョンミンのスタッツ:打席で何がすごいのか
KBO 2025年シーズン主要成績
報道で公表されている2025年シーズン(レギュラーシーズン)成績を整理すると、以下の通りです。
- 試合:112
- 打率:.334
- 本塁打:22本
- 打点:80
- 得点:72
- OPS:1.018
KTの中軸として、アベレージと長打力を高いレベルで両立しているのが特徴。
監督やコーチは「パワーヒッターにありがちな三振まみれではなく、ゾーン管理とコンタクト能力にも優れた“コンタクト型スラッガー”」と評価しています。
“ゴリラ”“ターミネーター”と呼ばれるパワーと選球眼
同僚やメディアからは、筋骨隆々の体格から「ゴリラ」「ターミネーター」といったニックネームで呼ばれていますが、
一方でストライク/ボールを見極める眼も一級品。韓国メディアは「パワーと選球眼を兼ね備えた稀有な右の大砲」と絶賛しています。
日本との強化試合での大活躍:2試合連続ホームラン
第1戦:4回に先制ツーラン
2025年11月、東京ドームで行われた「K-BASEBALL SERIES」日本代表との第1戦。
0-0で迎えた4回表、アン・ヒョンミンは無死一塁の場面で、日本の森浦大輔から左中間への先制2ランを放ちました。
その直後には宋成文もソロを放ち、韓国は一時3-0とリード。敗れはしたものの、韓国の攻撃を押し上げる一発となりました。
第2戦:8回にドームを静まり返らせたソロ弾
翌日の第2戦では、5-7とビハインドで迎えた8回裏、一死走者なしの場面。
アン・ヒョンミンは日本の高橋宏斗が投じた内角速球を完璧に捉え、左中間スタンドへ110mのソロ本塁打。東京ドームを一瞬で静まり返らせました。
この2戦で、
- 2試合連続ホームラン(第1戦:2ラン/第2戦:ソロ)
- 複数の四球を選ぶなど、高い選球眼もアピール
と、韓国メディアからは「今回の評価試合で最大の収穫」「国際舞台仕様のスラッガー」と称賛されました。
日本側の井端弘和監督も「メジャーリーガー級の打者」と警戒を口にしており、侍ジャパンにとっても要注意人物となったことがうかがえます。
アン・ヒョンミンはWBCでどんな役割を担うのか?
韓国代表が待ち望んだ「右の大砲」候補
韓国代表はここ数年、左打ちの中距離ヒッターは豊富な一方で、
右打ちの本格派スラッガーが不足していると言われてきました。
その中で、KBOで.334&22本塁打を記録し、日本との強化試合でも堂々たる長打を連発したアン・ヒョンミンは、
まさに「待望の右の主砲」と見なされています。
地元メディアは、来る2026年WBCに向けて
- クリーンアップ(3〜5番)を打つ可能性が高い
- 強打者を2番に置く近年のトレンドを踏まえ、「強い2番」として起用する案もある
と報じており、韓国打線の中心を担うことはほぼ確実とされています。
課題は守備と国際経験の上積み
打撃面では既にリーグトップクラスの数字を残していますが、一方で外野守備ではまだ細かな判断ミスもあり、
コーチ陣は「経験を積めば安定感は増していく」としつつも、守備力向上を今後の課題に挙げています。
また、国際大会の経験値もまだ多くはありません。
今回の日本とのシリーズで自信をつかんだとはいえ、WBC本番ではよりレベルの高い投手と連戦することになるため、
「1年でどこまで対応力を高められるか」が、韓国の命運を握るポイントのひとつになりそうです。
おまけ:アン・ヒョンミンのバッティングフォーム化を可視化してみた
何となく日本ハム時代の中田翔みたいな感じかな。ここまで足上げてる感じではないけど。畠山との間くらいなのかな(私見です。)。頭が全然ぶれない。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=lLHHBuVWUng&pp=ygUY44Ki44Oz44O744OS44On44Oz44Of44Oz
まとめ:アン・ヒョンミンはWBCで必見の「次世代アジア大砲」
ここまで見てきた通り、アン・ヒョンミンは
- KBOで打率.334・22本塁打・OPS1.018を叩き出した22歳の若き主砲
- パワーだけでなく選球眼にも優れた「コンタクト型スラッガー」
- 日本との強化試合では2試合連続本塁打でドームをざわつかせた“日本キラー”候補
- 韓国代表が長年求めてきた「右の大砲」として、WBC本番で中軸を託される存在
という、まさに「次世代アジア大砲」と呼ぶにふさわしい選手です。
WBC本大会で韓国と日本が同じプールに入る予定であることを考えると、
日本のファンにとっても要チェックのキーマンと言えるでしょう。
今のうちにアン・ヒョンミンの名前と顔、そして豪快なフルスイングを頭に叩き込んでおけば、
2026年春のWBCが、さらに楽しみになるはずです。



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