元巨人マイコラスは日本球界に復帰するのか?前回来日の衝撃とMLBでの軌跡、行き先候補を徹底検証

野球

マイルズ・マイコラス(元巨人)が「日本球界に戻りたい」と語ったことで、2025年オフのストーブリーグ最大級の話題の一つになっている。
実際に復帰はあり得るのか。前回の巨人時代、MLBでの実績、そして現状の立ち位置を整理したうえで、「どの球団なら現実的か」を考えていく。

1.マイコラスが残した“伝説級”の巨人時代

マイコラスが来日したのは2015年。MLBでは中継ぎ〜先発転向で結果を出し切れず、日本での再起を選んだ右腕は、わずか3年で「最強助っ人先発の一人」と呼ばれる存在になった。

  • 2015年:13勝3敗、防御率1.92
  • 2016年:故障離脱を挟みつつ、防御率2点台中盤
  • 2017年:14勝8敗、防御率2.25

3年間通算では31勝13敗、防御率2.18、奪三振378。NPB公式・各種データサイトでもエース級指標が並び、抜群の制球とゴロを打たせるスタイルで、東京ドーム本拠地でも安定して試合を作り続けた。

来日前の「不安定なメジャー投手」という評価を一変させ、「日本で完成した右腕」としてMLBから再注目を浴びることになる。

2.帰米後に証明した“本物”ぶり──MLBでの活躍

2018年、マイコラスはセントルイス・カージナルスと契約し、ここからMLBスターターとしての地位を確立する。

  • 2018年:18勝4敗、防御率2.83でナ・リーグ最多勝&オールスター選出
  • 以降もローテーションを支えるイニングイーターとして活躍し、2022年に2度目のオールスター。

2025年シーズン終了時点でのMLB通算は70勝超、防御率4点台前半(細部は更新状況により変動)。「球威でねじ伏せるタイプではないが、制球とタフさでシーズンを通して投げ抜ける先発」として評価されてきた。

一方で直近数年は被本塁打増加や球威低下も指摘され、2023〜2025年は数字的に苦しいシーズンも多くなっている。

3.なぜ今、「日本復帰」が取り沙汰されているのか

話題のきっかけは2025年8月、スポーツ報知など日本メディアの取材に対し、マイコラスが 「また日本で投げたい」「日本での時間はキャリアで特別な思い出」といった趣旨の発言をしたこと。
これを基に米メディアも「NPB復帰の可能性」を報じ、カード放出・若返りを進めるカージナルスと合わせて、「じゃあ本当に日本に戻るのでは?」というムードが一気に高まった。

加えて、2025年シーズン終了時点で契約が切れ、現在はフリーエージェントの立場。

年齢は37歳(1988年生まれ)。全盛期は過ぎつつあるが、「シーズン通してローテを守れるベテラン先発」「日本の環境に順応済み」という価値はNPBでは依然高く、“1〜2年限定で計算できる即戦力外国人先発”としての需要は十分にある。

4.獲得に動きそうな球団候補

ここからはあくまで現時点の状況を踏まえた予想だが、「マイコラス争奪戦」に名乗りを上げそうな球団を整理してみる。

(1)最有力:読売ジャイアンツ

  • 古巣であり、日本でのブレイクを支えた球団。
  • 東京ドームや首都圏での生活、球団文化を理解しており、環境面の不安が小さい。
  • 看板球団として先発の軸になれる実績派を常に求めている。

本人が日本復帰を語るとき、巨人時代への愛着に触れるコメントも多く、「最後は巨人で」というストーリーは非常に描きやすい。
年齢と近年成績を踏まえれば、インセンティブ付きの1〜2年契約であれば十分現実的な選択肢と言えるだろう。

(2)資金力&即戦力志向:ソフトバンクホークス

  • 常に優勝を狙う球団で、実績あるメジャー/NPB経験者を積極補強する傾向。
  • 本拠PayPayドームは広く、ゴロピッチャーのマイコラスとは相性も悪くない。

先発陣の頭数が揃っている年でも「厚み強化」のために大物を取りに行く球団だけに、外国人枠や年俸バランスが許せばサプライズ補強の候補。

(3)優勝窺うセ・リーグ勢:阪神タイガース、DeNAベイスターズなど

近年優勝争いを続ける球団で、「計算できるベテラン右腕」が欲しいチームも有力候補になる。

  • 阪神:投手王国だが、表ローテに経験値のある外国人を1枚加える選択はあり得る。
  • DeNA:打線は強力な年が多く、先発の安定感を増すベテラン獲得は補強ポイントに合致しやすい。

いずれも都市圏・人気球団であり、マイコラスにとって魅力的なマーケットと言える。

(4)ダークホース:楽天、ロッテ、オリックスなど

近年、MLB経験者を戦力の柱として積極的に起用している球団も無視できない。

  • 比較的広い球場や投手有利の環境が多く、ゴロピッチ中心のマイコラスとは好相性。
  • 「実績ある助っ人で一気に巻き返したい」局面なら、思い切ったオファーも十分考えられる。

特に投手陣が流出したタイミングの球団は、短期契約でローテの柱を買いに行くケースがあるため、オフの動き次第では一気に本命へ浮上する可能性もある。

5.まとめ:日本復帰は“十分あり得る”シナリオ

  • マイコラスは巨人時代にNPBトップクラスの成績を残し、その後MLBでもオールスターに選ばれた実績十分の先発投手。
  • 2025年シーズン終了時点でFAとなり、日本復帰願望を公言していることから、NPB復帰は現実的な選択肢。
  • 行き先としては、古巣・巨人が最有力だが、資金力と優勝志向を持つ球団(ソフトバンク、阪神、DeNAなど)も候補に挙げられる。

もちろん最終的な決断は本人と各球団次第だが、「日本でキャリアを締めくくるマイコラス」という物語は、実力・実績・発言のすべてから見て十分説得力がある。
このオフ、日本球界のストーブリーグを最も熱くする名前の一つになることは間違いないだろう。

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