2025年9月26日
本稿は、東京六大学(早稲田・慶應義塾・明治・法政・立教・東京)のうち、2020~2024年のNPBドラフト本指名で入団した打者のうち、直近シーズンの一軍でOPS(出塁率+長打率)とPA(打席)が確認できた選手を集め、大学別に“質(OPS)×量(PA)”でざっくり比較したものです。
個別選手の直近シーズンOPSとPA
大学 | 選手 | 所属 | 対象年 | OPS | PA(打席) | 出典 |
---|---|---|---|---|---|---|
慶應義塾 | 正木 智也 | 福岡ソフトバンク | 2024 | .739 | 282 | ヌルデータ置き場(2024成績) |
明治 | 村松 開人 | 中日 | 2024 | .664 | 418 | ヌルデータ置き場(2024成績) |
明治 | 上田 希由翔 | 千葉ロッテ | 2024 | .612 | 64 | baseballdata(OPS一覧) / パ・リーグ.com |
早稲田 | 蛭間 拓哉 | 埼玉西武 | 2024 | .547 | 232 | パ・リーグ.com(年度別:OPS .547、PA 232) |
法政 | 岡田 悠希 | 読売 | 2024 | .433 | 19 | ヌルデータ置き場(2024一軍) |
立教 | — | — | — | (一軍OPSのサンプルなし/ごく少数) | — | — |
東京 | — | — | — | (該当者なし) | — | — |
注:上表は直近シーズンの一軍OPSを基本とし、主に2024年の公開データを参照。サイトにより更新日が異なります。
大学別の“代表OPS”(PA加重平均)
上表の選手に限って、大学ごとにPAで加重平均したOPSを算出しました(= 代表値)。サンプルの偏りを減らすため、大学内の複数選手がいる場合は合計PAで重み付けしています。
大学 | 代表OPS(PA加重) | 対象選手/PA計 |
---|---|---|
明治 | .657 | 村松418+上田64=482PA |
慶應義塾 | .739 | 正木のみ=282PA |
早稲田 | .547 | 蛭間のみ=232PA |
法政 | .433 | 岡田のみ=19PA |
立教 | — | 一軍サンプルなし |
東京 | — | 該当者なし |
所見(OPSだけで“入口と出口”を見る)
- 慶應義塾:正木の.739(282PA)が突出しており、「質×量」の両面で存在感。中軸候補の打棒でサンプルも十分。(出典:ヌルデータ置き場の2024ページ)
- 明治:村松.664(418PA)+上田.612(64PA)の合算で.657(482PA)。量も質も担保され、“短期だけでない地力”を確認。(同)
- 早稲田:蛭間は.547(232PA)で調整段階。守備や走塁を含めた総合価値は別途評価として、OPS単独では伸び代。(出典:パ・リーグ.com)
- 法政:岡田は.433(19PA)とサンプルが極小。一軍定着後の更新データで再評価が必要。
- 立教/東京:該当期間で一軍OPSの実数サンプルが乏しいため本稿では空欄。ファームや短期一軍のみのケースは恣意性回避のため除外。
注意点と今後の更新
- OPSは攻撃面の単指標であり、守備・走塁・起用状況は反映しません。大学別の“戦力化”全体を測るには、別稿で投手/守備の指標も足すのが適切です。
- 各サイトの更新日が異なるため、同一年度でも数値が微差になることがあります。リンク先の更新日時を参照してください。
- 次回更新では、対象を「100PA以上」などの基準で揃え、OPSに加えてOPS+やwRC+などの相対指標も併記予定です。
データ出典:正木(OPS .739/PA 282)ヌルデータ置き場。村松(OPS .664/PA 418)同。上田(OPS .612/PA 64)baseballdata・PL選手名鑑。蛭間(OPS .547/PA 232)PL選手名鑑(年度別)。岡田(OPS .433/PA 19)ヌルデータ置き場。各リンク先の最新更新値を採用。
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