珍しくルーキーが開幕投手。ロッテ・毛利海大はなぜ抜てきされたのか? オープン戦の内容とルーキー開幕投手の歴史を整理

2026戦力

ロッテのドラフト2位ルーキー、毛利海大が2026年の開幕投手に指名されました。日刊スポーツによると、サブロー監督は3月21日に「開幕、毛利で行きます」と明言。さらに26日には、毛利が開幕1軍メンバーに入ったことも公示されています。ロッテの新人開幕投手は、毎日時代の1950年・榎原好以来76年ぶりとされており、かなり珍しい抜てきです。出典:日刊スポーツ(開幕投手指名)出典:日刊スポーツ(開幕1軍公示)出典:日刊スポーツ(球団史上76年ぶり)

まず、毛利海大のオープン戦成績はどうだったのか

スポーツナビの3月26日時点データでは、毛利のオープン戦成績は4試合、3先発、13回1/3、防御率5.40、1勝1敗、10奪三振、6四球でした。数字だけ見れば、開幕投手としてはかなり異例です。被安打13、被本塁打3、WHIP1.43と、内容面でも手放しに「圧倒した」とは言いにくい成績でした。出典:スポーツナビ 毛利海大オープン戦成績

しかも、開幕前ラストと見られた登板では苦しい内容もありました。日刊スポーツは3月20日の中日戦で、毛利が4回1/3を7安打4四球4失点で黒星を喫したと報じています。開幕投手に指名された直後の登板としては、不安が残る結果だったのも事実です。出典:日刊スポーツ(中日戦の登板内容)

一方で、まったく光がなかったわけでもありません。スポーツナビの公式プレビューでは、3月5日の楽天戦で毛利が3回1安打無失点で白星を挙げたと紹介されており、実戦を重ねる中でイニング数を伸ばしていたこともわかります。つまり、春全体を通して見れば大崩れ一辺倒ではなく、首脳陣が試し続けるだけの手応えはあったと考えるのが自然です。出典:スポーツナビ公式プレビュー

なぜ毛利海大が開幕投手に選ばれたのか

今回のポイントは、毛利が「オープン戦で圧倒したから開幕投手になった」というより、ロッテの先発事情とローテーション全体の組み方の中で抜てきされたことです。日刊スポーツによると、ロッテはアンドレ・ジャクソンの右指裂傷種市篤暉のWBCでの疲労など、先発候補に不安材料を抱えていました。サブロー監督は「2戦目が大事。現状、2番手を任せられるのが田中晴也しかいない」と説明しており、カード全体を見て毛利を初戦に置く判断をしたことがわかります。出典:日刊スポーツ

ここはかなり重要です。つまり毛利は、単に「勢いのあるルーキーだから思い切って使う」だけではなく、ローテ全体の最適化の結果として開幕を託されたわけです。これはルーキーにとって大きな信頼でもありますし、逆に言えばチーム事情の中でかなり思い切った選択だったとも言えます。

それでも首脳陣が期待した理由

数字だけなら開幕投手向きとは言いにくい毛利ですが、首脳陣はかなり早い段階から開幕候補として見ていたようです。日刊スポーツは、毛利が春季キャンプから1軍に同行し、オープン戦では3週連続で金曜日の先発マウンドを任されていたと伝えています。これは単なるお試し起用ではなく、開幕カードの頭を見据えた調整だったと考えるのが自然です。出典:日刊スポーツ

また、開幕前日の本人コメントからは、必要以上に浮ついていない様子もうかがえます。日刊スポーツによると、毛利は「自分の力が通用するのかっていうのも楽しみ」「なんとかチームを勝たせられるように」と話していました。ルーキーらしい勢いを持ちながらも、気負い一辺倒ではないのはプラス材料でしょう。出典:日刊スポーツ

ルーキー開幕投手はどれくらい珍しいのか

ここからが歴史の話です。日刊スポーツは2022年に日本ハムの北山亘基が開幕投手に決まった際、2リーグ制後の新人開幕投手は過去13人と整理しています。さらに、ドラフト会議制度開始後に限ると、北山以前は1983年の高野光2013年の則本昂大の2人だけだったとも紹介しています。つまり現代のプロ野球では、ルーキー開幕投手はかなり稀です。出典:日刊スポーツ(北山亘基開幕投手時の整理)

同じ日刊スポーツの一覧では、2リーグ制後の新人開幕投手として、1950年の成田敬二(国鉄)・榎原好(毎日)1951年の杉浦竜太郎(広島)1952年の三船正俊(阪神)・大田垣喜夫(広島)1954年の梶本隆夫(阪急)1955年の西村一孔(阪神)などが挙げられています。かなり古い時代に集中していて、近代以降は一気に例が減ることがわかります。出典:日刊スポーツ

近年の前例は誰か

近年で比較されやすいのは、やはり2013年の則本昂大2022年の北山亘基でしょう。則本は楽天でルーキー開幕投手を務め、そのまま新人王級のシーズンにつなげました。北山も、日本ハムでドラフト8位ルーキーとして開幕投手に抜てきされ、大きな話題を呼びました。毛利はこの系譜に加わる存在であり、現代のNPBではかなり珍しいポジションにいます。出典:日刊スポーツ

さらにロッテという球団に限れば、その珍しさはより強くなります。日刊スポーツが2026年3月26日に報じたところでは、毛利の抜てきは球団史上76年ぶりの新人開幕投手でした。つまり、NPB全体でも珍しい上に、ロッテ球団史でもほとんど前例がないレベルの大抜てきだったわけです。出典:日刊スポーツ

結局、毛利海大の開幕投手は何を意味するのか

今回の毛利海大の開幕投手は、オープン戦の数字だけで勝ち取ったものではありません。むしろ、ロッテの先発事情、サブロー監督のローテ設計、そして首脳陣が感じた素材の魅力が重なって実現した抜てきです。数字だけ見れば不安はありますが、それでもチームが初戦を任せたという事実は重いです。出典:スポーツナビ出典:日刊スポーツ

しかもそれは、ルーキー開幕投手の歴史を振り返れば、かなり珍しいケースでもあります。ロッテでは76年ぶり、2リーグ制後全体でも少数例。だからこそ、毛利の開幕マウンドは単なる1試合ではなく、2026年ロッテのシーズン全体を象徴するような一戦になります。成功すれば大きな話題になりますし、苦しんでも「なぜルーキーが開幕投手だったのか」はしばらく語られ続けるはずです。


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