福盛の21球とは?ノムさんのCS突破の夢を破壊した“スレッジ逆転サヨナラ満塁弾”までの軌跡を振り返る

アカンプロ野球

2009年、創設5年目の楽天が初めて辿り着いたクライマックスシリーズ(CS)。
野村克也監督(ノムさん)のチームが「日本シリーズまであと少し」のところで、運命をひっくり返された瞬間がある。
それが、いまもネットで語り継がれる「福盛の21球」だ。

“21球”という言葉が指すのは、楽天の守護神・福盛和男が9回裏に投じた21球の間に、
4点差を消し飛ばし、最後は日本ハムのターメル・スレッジに逆転サヨナラ満塁ホームランを浴びた一連の出来事。
しかもそれはCS第2ステージ初戦、シリーズ全体の空気を決めてしまった「初日の事件」だった。


結論:「福盛の21球」=9回裏に21球で5失点、最後はスレッジの逆転サヨナラ満塁弾

  • 舞台:2009年 パ・リーグCS 第2ステージ 第1戦(札幌ドーム)
  • 状況:楽天が9回表を終えて8-4で4点リード
  • 9回裏:福盛が登板 → 21球で5失点 → 最後は満塁弾で試合終了
  • 象徴:「江夏の21球」と同じ“21”なのに、意味は真逆の伝説として残った

まず背景:楽天2009年は“ノムさん最終章”であり、初のCSでもあった

2009年の楽天はリーグ2位でシーズンを終え、CS第1ステージ(対ソフトバンク)を突破して第2ステージへ。
相手はリーグ優勝の日本ハム。
CS第2ステージは上位シードにアドバンテージがある短期決戦で、初戦を落とすことの重さはレギュラーシーズンとは別物だった。

そして第1戦。楽天は中盤から得点を重ね、9回表には鉄平の2ランで8-4。
“勝った空気”が濃い中で、最後の9回裏を任されたのが守護神・福盛和男だった。


9回裏:4点差が溶けるまで(福盛の21球、地獄の進行表)

結末だけが有名になりがちだが、この9回裏は「打たれた」だけでは終わらない。
“1アウトを取ったあとに、一気に崩れる”のが怖さだった。

9回裏の流れ(得点の動き)

アウト打者(日本ハム)結果スコア状況
1アウト(先頭打者)フライアウト楽天 8-4「あと2アウト」からスタート
1アウト田中賢介ヒット楽天 8-4ここから空気が変わる
1アウト森本稀哲四球楽天 8-4一気に“繋がる形”へ
1アウト稲葉篤紀タイムリー楽天 8-54点差→3点差
1アウト高橋信二四球楽天 8-5満塁
1アウトターメル・スレッジ逆転サヨナラ満塁HR楽天 8-9ゲームセット

たった1アウトから始まった9回裏が、ヒット→四球→タイムリー→四球→満塁弾で終わる。
この“繋がり方”が、投げている側にとって最も逃げ場のない崩壊ルートだった。


なぜ「21球」が伝説になったのか?ポイントは3つ

① 4点リード+1アウトからの逆転=短期決戦では致命傷

レギュラーシーズンなら「次がある」かもしれない。
でもCSは短期決戦。特に第2ステージはアドバンテージもある。
初戦での逆転負けは、単なる1敗以上にシリーズの流れを持っていく。

② “たった21球”で試合が終わったテンポの異常さ

崩壊した回は、なぜか体感が長い。
でも記録として見ると、福盛が投げたのは21球しかない。
短い球数の中で、失点が圧縮されて起きたことで、一瞬で世界が変わった感じが強烈に残る。

③ 「江夏の21球」と“数字だけ同じ”で意味が真逆

日本野球で「21球」といえば、本来は江夏豊の伝説が先にある。
だからこそ、福盛の21球は「同じ数字なのに、真逆の結末」という強烈な対比で定着した。
ネタとして消費されがちだが、当事者にとっては普通に重い。


主役はスレッジ:あの打席は「2球目」で決着した

この試合を“事件”にしたのは、もちろん打った側の凄さでもある。
スレッジは福盛の投球を2球目で完璧に捉え、逆方向のスタンドへ運んだと報じられている。
満塁という最悪の状況で、一振りで試合を終わらせる打球を放った。

しかも日本ハムは、その勢いのままCS第2ステージを制し、スレッジはステージMVPにも選ばれている。
つまりこの満塁弾は「1試合のドラマ」ではなく、シリーズ全体の結末に直結した一発だった。


ノムさんの夢を壊した“初戦の一撃”が、後の展開も決めてしまった

楽天はこの第2ステージ、最後まで食らいつくが、初戦で奪われた流れは重かった。
「初戦を取れれば何かが変わったかもしれない」という“もしも”が残るのは、こういう負け方をした時だけだ。

そしてこの試合が「福盛の21球」として残ったことで、2009年楽天CSは、
単なる“初出場の健闘”ではなく、“最も残酷な形で終わった挑戦”として記憶されることになった。


まとめ:福盛の21球は「たった21球で、CSの空気が変わった日」

  • 2009年CS第2ステージ初戦、楽天は9回表終了時点で8-4の4点リード
  • 9回裏、福盛が登板して21球で5失点、最後はスレッジの逆転サヨナラ満塁弾
  • 数字の“21”が江夏の伝説と重なり、真逆の意味で語り継がれるようになった
  • 1試合の悲劇ではなく、シリーズの流れと記憶を決めた一発だった

参考資料(本文中に引用タグなし方針)

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