オープン戦最下位のロッテに話題が集まっていますが、実は広島東洋カープもかなり苦しい位置にいます。NPB公式のオープン戦順位表では、3月11日時点で広島は9試合2勝7敗、勝率.222で11位。最下位こそロッテですが、内容まで見れば「ロッテに隠れて広島もかなり危ない」と感じるファンが出てくるのは自然です。[1]
しかも広島の場合、単にオープン戦で勝てていないだけではありません。気になるのは、先発ローテの顔ぶれがなかなか新しくなってこないことです。新井貴浩監督は3月6日の時点で、開幕投手もローテーションもまだ決まっていないと明言しており、「誰が入ってくるのかも決まっていない」と話していました。競争が激しいと言えば聞こえはいいですが、裏を返せば、柱の次に来る投手像がまだ固まりきっていないとも言えます。[2]
しかも、その“柱”の一人だった大瀬良大地は、3月7日に右下腿筋損傷で開幕絶望と報じられました。つまり今の広島は、「大瀬良、森下の次が見えてこない」というより、むしろ大瀬良自身が開幕から計算しづらくなったうえで、森下・床田級に続く投手の層がなお見えにくい状況です。常廣羽也斗、高太一、滝田一希ら近年ドラフトで獲った投手たちが、まだ完全にローテを塗り替える段階に来ていないことも含めて、少し整理してみます。[3]
まず、広島は本当にそんなにヤバいのか
順位だけで言えば、答えはかなり「はい」に近いです。NPB公式のオープン戦順位表では、広島は3月11日時点で2勝7敗。ロッテの1勝6敗1分ほど極端ではありませんが、勝率.222という数字はかなり重いです。[1]
しかも試合内容もあまり明るくありません。NPB公式のオープン戦日程・結果を見ると、広島は3月7日に中日に2-3で敗れ、翌8日には同じく中日に1-8で大敗しています。オープン戦は結果より内容と言われますが、先発候補や若手投手を見極める時期にこういうスコアが続くと、不安が先に立つのは当然でしょう。[4]
問題は「先発の顔ぶれが更新されていない」こと
広島の先発陣を見渡すと、いまだに軸として最も信頼されるのは森下暢仁、床田寛樹、大瀬良大地あたりです。2025年の公式成績でも、森下は22試合、防御率2.48、床田は26試合171.1回、防御率3.15、大瀬良は23試合134.2回、防御率3.48でした。数字の見栄えやイニングの重さを考えると、やはりこのあたりが“計算できる先発”です。[5][6][7]
逆に言えば、そこから下の序列がまだ流動的です。スポニチは3月6日の記事で、広島の開幕ローテはまだ白紙だと報じました。普通なら若手が一気に食い込んできて「今年は顔ぶれが変わりそうだ」となる時期ですが、広島はそこがまだ曖昧です。[2]
もちろん、森翔平や玉村昇悟のように戦力化が進んだ投手もいます。スポーツナビの森翔平紹介では、2025年に自身初の開幕ローテ入りから7勝を挙げ、プロ初完封も記録したと整理されています。つまり「全く新顔が出ていない」わけではありません。[8]
それでもファンが不安になるのは、ローテを本気で更新する“次の本命”がまだ見え切っていないからです。森下・床田・大瀬良級の扱いにまで上がる若手先発が、現時点ではまだ出てきていない。ここが、今の広島先発陣の一番もどかしいところです。
常廣羽也斗はどうなのか
この話で真っ先に名前が出るのは、やはり常廣羽也斗でしょう。常廣は2023年ドラフト1位で入団した右腕で、NPB公式の選手ページでもその経歴が確認できます。大学時代から即戦力エース候補として期待値の高かった投手です。[9]
ただ、現時点では期待通りに一気にローテの中心へ、というところまでは来ていません。NPB公式の2025年広島個人投手成績では、常廣は7試合、26回、防御率7.96。スポーツナビの選手紹介でも、2025年は8月下旬に一軍昇格したものの、打ち込まれる場面が目立ったとされています。[5][10]
とはいえ、完全に見限る段階でもありません。日刊スポーツは3月8日、中日戦後に常廣が1軍昇格を勝ち取ったと報じており、本人もフォークに頼りすぎた点を反省材料として挙げていました。つまり、現状の常廣は「もうダメ」ではなく、まだ一軍ローテ入りを争っている途中です。[11]
広島ファン目線で言えば、ここが一番歯がゆいところでしょう。ドラ1右腕として期待は大きいのに、まだ「ローテを変える投手」ではなく、「ローテに入れるかを争う投手」の段階にいる。チーム事情を考えると、もう一歩早く主力化してほしいのが本音です。
高太一はむしろ希望材料に近い
一方で、近年ドラフト組の中でも比較的明るい材料と言えるのが高太一です。高は2023年ドラフト2位の左腕で、NPB公式の選手ページでも確認できます。[12]
2025年の公式成績では、高は8試合45.1回、防御率2.58、3勝2敗を記録しました。スポーツナビの紹介でも、2年目の昨季は一軍昇格後に8試合の先発でプロ初勝利を含む3勝を挙げたとされています。数字だけ見ると、常廣よりむしろ高のほうが、現在地としてはローテ定着に近いです。[5][13]
ただし、高がすでに森下や床田の次の柱かと言われると、そこまではまだ言い切れません。サンプルはまだ少なく、年間を通してローテを守った実績があるわけでもないからです。つまり高は、広島先発陣の未来にとってかなり大事な存在ではあるものの、現時点では「見えた希望」止まりでもあります。
滝田一希や他の投手はどうか
2023年ドラフト3位の滝田一希も、広島が先発陣を更新できるかどうかを考えるうえでは無視できない存在です。NPB公式の選手ページではドラフト3位左腕として確認でき、スポーツナビ系の紹介では2025年二軍で主にリリーフとして28試合、防御率2.35だった一方、一軍では7試合8.1回、防御率2.16という数字が残っています。[14][5]
ただ、ここでもやはり課題は同じです。ローテの中心を担う先発というより、まだ一軍戦力の周辺にいる投手の域を出ていません。ドラフトで投手を獲ってはいるものの、その投手たちが一気に「大瀬良・森下の次の世代」を作るところまでは来ていない。これが、広島の先発事情がスッキリしない最大の理由です。
実は大瀬良の離脱で、問題はさらに深くなった
しかも今春は、その“旧来の柱”の一人である大瀬良まで計算しにくくなりました。スポニチとデイリーは3月7日、広島の大瀬良が右下腿筋損傷で開幕絶望だと報じています。つい数日前の3月1日には、スポニチが大瀬良のオープン戦初登板3回無失点を「開幕ローテ入りへ前進」と伝えていただけに、この離脱はかなり痛いです。[3][15][16]
つまり、広島の問題は単なる「新顔が出てこない」ではなく、既存の柱も万全ではないのに、その次がまだ確立していないところにあります。ロッテのようにオープン戦最下位ではなくても、構造的な不安という意味ではかなり重いです。
それでも光明はあるのか
あります。ひとつは、さきほど触れた高太一です。2025年に一軍先発で結果を出し始めている以上、ローテ定着の候補として見る価値は十分あります。[5][13]
もうひとつは、森翔平がすでに一段階上がっていることです。森は2025年に7勝、防御率3点台中盤で先発ローテを経験しており、完全な未知数ではありません。つまり広島は「森下・床田しかいない」わけではなく、森翔平を中位の柱にできるかが今後かなり重要になります。[8][17]
そして、常廣もまだ終わってはいません。1軍昇格を勝ち取ったという報道どおり、首脳陣は依然として常廣を候補の一人として見ています。ドラ1右腕が春のうちに形をつかめば、一気に空気は変わります。逆に言えば、そこが変わらなければ、また大瀬良・森下・床田に大きく依存するシーズンに戻りかねないとも言えます。[11]
結論 ロッテほど目立たないが、広島の先発事情もかなり気になる
オープン戦の順位だけで見れば、広島はロッテほど派手に叩かれてはいません。ですが、3月11日時点で2勝7敗の11位という数字は十分に重く、しかも問題は先発陣の構造にあります。大瀬良が開幕絶望となり、森下・床田クラスに続くローテ投手がまだはっきり定まっていない。常廣、高、滝田ら近年ドラフトで獲った投手たちも、それぞれ希望はあるものの、まだ完全に“顔ぶれを変えた”とは言いづらいです。[1][3][5]
だから今の広島は、ロッテに隠れて目立ちにくいだけで、実はかなり気になるチームです。結局のところ、2026年シーズンのカープ先発陣は、常廣が一歩前へ出るのか、高太一が定着するのか、森翔平が“次の柱”になるのか――このあたりが見えてこないと、また同じ顔ぶれに頼るシーズンになってしまうかもしれません。
参考・引用
- NPB公式 2026年度 オープン戦 チーム勝敗表
- スポニチ「広島・新井監督“究極サバイバル”開幕投手&ローテ決定は3月中旬」
- スポニチ「広島・大瀬良大地が開幕絶望…右下腿筋損傷」
- NPB公式 2026年度 春季非公式試合(オープン戦)日程・結果
- NPB公式 2025年度 広島東洋カープ 個人投手成績
- NPB公式 森下暢仁 個人年度別成績
- NPB公式 大瀬良大地 個人年度別成績
- スポーツナビ 森翔平 年度別・通算成績
- NPB公式 常廣羽也斗 個人年度別成績
- スポーツナビ 常廣羽也斗 選手紹介
- 日刊スポーツ「広島・常廣羽也斗 1軍昇格勝ち取る」
- NPB公式 髙太一 個人年度別成績
- スポーツナビ 髙太一 選手紹介
- NPB公式 滝田一希 個人年度別成績
- デイリースポーツ「広島・大瀬良が右ふくらはぎ筋損傷で離脱」
- スポニチ「広島・大瀬良大地 3回零封で開幕ローテ入り前進」
- NPB公式 森翔平 個人年度別成績




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