2025年のDeNAは、チーム得点510・本塁打110と“火力”ではセ・リーグ上位に立ちながら、最終成績は71勝66敗6分の2位(勝率.518)。打って勝つチームの土台はある一方で、オフに発生した「主力の流出」をどう再設計するかが2026年のテーマになる。
まずは2025年のチーム成績:DeNAは“攻撃力×投手力”のバランス型
| 区分 | 2025年 DeNA | メモ |
|---|---|---|
| 順位 | セ2位(71-66-6) | 貯金5、阪神と13.0差 |
| チーム打撃 | 打率.247/得点510/本塁打110 | 得点・本塁打の“量”が強み |
| チーム投手 | 防御率2.94/失点456 | 投手もリーグ上位水準 |
オフのポイント①:クーパー・ヒュンメル獲得(外野の補強)
DeNAは2026年に向けて、クーパー・ヒュンメル(Cooper Hummel)と契約合意。会見でも本人が「強みは出塁率の高さ」と明言しており、単なる“長打枠”というより「打線のつなぎと層の厚み」を狙った補強に見える。
ヒュンメルの数字(ざっくり把握):MLBよりAAAの成績が評価軸
| カテゴリ | 数字 | 読み方 |
|---|---|---|
| MLB通算 | 119試合/打率.163/6本塁打/7盗塁 | “メジャー実績”は強調しづらい |
| マイナー通算 | 692試合/打率.268/出塁率.405/長打率.458 | 出塁と長打を両立するタイプ |
| 近年AAA(例) | 2024年AAA:打率.277/出塁率.419/長打率.454 | “塁に出る+ほどよく長打”の形 |
ヒュンメルの期待値:DeNA打線で効きやすい「出塁→返される」役
- 上位~中位の“出塁役”:DeNAは2025年に得点510を積んでおり、塁に出る選手が増えるほど得点期待値が上がりやすい。
- “固定”より“可変”で効く選手像:絶対的レギュラーというより、相手投手タイプやコンディションに応じて起用して総得点を積む運用がハマりやすい。
オフのポイント②:「オースティンの代わり」はヒュンメル単体では難しい
結論から言うと、ヒュンメルを“オースティンの直系後継者”として見るのは危険。理由はシンプルで、オースティンが2025年に残したのは「一塁の打撃成績そのもの」だからだ。
オースティンが2025年に残した穴(65試合でも重い)
| 選手 | 2025年 | 補足 |
|---|---|---|
| オースティン | 65試合/打率.269/11本塁打/出塁率.350/長打率.484 | 試合数が少なくても“長打の密度”が高い |
さらに、オースティンは2024年に首位打者(打率.316)という“ピークの再現性”も示していた。2026年はこの「一塁の強打」をどう分散して作り直すかが焦点になる。
現実的な再設計案:一塁は佐野で“総量”を落とさない
チーム内の数字で見ると、2025年の佐野恵太は138試合で打率.274、15本塁打、70打点。ここを一塁に寄せて「オースティンの打席」をチーム全体で再配分するのが最も現実的なプランになりやすい。
- 一塁:佐野で打席の安定供給(出場試合数の差が大きい)
- 外野:ヒュンメルを絡めて出塁と中軸の打点効率を上げる
- “オースティンの11本塁打分”を誰か1人で埋めるより、複数人で回収する発想
オフのポイント③:桑原移籍でセンターが空く——ここが2026年の最大の競争地帯
もう一つの大穴が桑原将志のFA移籍。2025年の桑原は、106試合で打率.284、出塁率.348、10盗塁。派手な本塁打量産ではないが、「センターを守り、打線の上の方で出塁し、走れる」タイプが抜けるのは編成上かなり痛い。
桑原の2025年:外野の“基準点”として優秀すぎる
| 選手 | 2025年 | 特徴 |
|---|---|---|
| 桑原将志 | 106試合/打率.284/6本塁打/10盗塁 | 走攻守のバランス型(センターの基準値) |
候補①:蝦名が“レギュラー枠”を掴むと一気に形になる
2025年の蝦名達夫は115試合で打率.284、8本塁打、41打点。出場数も増えており、センター~両翼を含めて「まず穴を埋められる」候補に最も近い。
候補②:梶原は“走塁・機動力枠”で伸びしろ勝負
梶原昂希は61試合で打率.245ながら6盗塁。まずは出塁率(2025年は.271)をどこまで上げられるかが、センター定着の分岐点になる。
2026年の外野は「固定より競争」:桑原の穴は“総合点”で決まる
- 守備範囲(センター適性):まず失点を増やさない
- 出塁率:2025年のDeNAは得点量が武器。塁に出るほど強い
- 走塁:66盗塁のチームカラーを維持できるか
まとめ:2026年DeNAは「代役探し」ではなく「役割の再分配」が勝ち筋
ヒュンメルは“オースティンの代わり”というより、桑原流出後の外野と打線の「出塁・層」を厚くする補強。オースティンが残した一塁の長打を、そのまま1人で置き換えるのは難しいが、佐野のフル稼働+ヒュンメルの出塁+外野の若手競争が噛み合えば、2025年の得点力(510得点)を維持しつつ上積みも見えてくる。
2026年のDeNAは、ここが見どころだ。
- 一塁の打撃生産を落とさない(オースティン分の再配分)
- センターの新レギュラー誕生(桑原の穴を総合力で埋める)
- ヒュンメルの“出塁力”が得点効率を押し上げるか



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