2026年のオリックスは、新外国人としてボブ・シーモア(内野手)を獲得。加えてショーン・ジェリー(投手)、現役ドラフトで平沼翔太も加入し、ロスターの厚みを作りにいくオフになりました。ここでは「昨季(2025年)の数字」→「補強の狙い」→「シーモアがハマる条件」を、データ中心で整理します。
まず2025年のオリックスは“どこが足りなかった”のか(数字で確認)
2025年:チーム成績の要点
| 項目 | 数値 | 見え方(ポイント) |
|---|---|---|
| 順位 | パ・リーグ3位 | 優勝争いに食らいつく位置にはいた |
| 勝敗 | 74勝66敗3分(勝率.529) | 貯金は作ったが、優勝からは離された |
| 得点 / 失点 | 502 / 519(得失点差 -17) | “勝てる形”の再現性が薄い(マイナス収支) |
| チーム本塁打 / 盗塁 | 100 / 58 | 一発はリーグ上位級、機動力は控えめ |
| チーム打率 / 出塁率 / 長打率 | .255 / .314 / .364 | “壊滅的な貧打”ではないが、優勝圏より上積みが欲しい |
| チーム防御率 | 3.37 | リーグ上位に比べると失点が重い |
| 被本塁打 | 63(パ6球団で最少) | “一発は抑えた”のに失点が膨らんだのが特徴 |
| 被安打 / 与四球 | 1299 / 396 | 走者を出しすぎて失点に繋がった可能性が高い |
注目点はここです。オリックスは被本塁打がリーグ最少なのに、失点(519)はリーグ下位側。つまり「一発で負ける」よりも、単打+四球などで走者を溜めて失点する形が多かったことが数字から読み取れます。攻撃面は“壊滅”ではない一方、優勝2球団(ソフトバンク551点、日本ハム548点)と比べると、得点で約50点の差がありました。
2026年に向けた主な補強・入れ替え(整理)
IN(加入)
- ボブ・シーモア(内野手):新外国人
- ショーン・ジェリー(投手):新外国人
- 平沼翔太:現役ドラフトで獲得(西武から加入)
OUT(退団・移籍など)
- 茶野篤政:現役ドラフトで西武へ移籍
- オリバレス:自由契約(ウエイバー不請求)
- ディアス:自由契約(ウエイバー不請求)
- そのほか、自由契約・保留名簿外など複数(チームの枠整理が進行)
要するに、2026年オリックスのオフは「大きなFA乱獲」というより、外国人2枚+現役ドラフトで“即戦力の層”を足す方向性。ここにドラフト組(素材型が多め)が中長期で乗ってくる設計です。
新外国人の本丸:ボブ・シーモアはどんな打者?(スタッツで把握)
ボブ・シーモア:プロフィール
| ポジション | 内野手 |
| 投打 | 右投左打 |
| 体格 | 191cm / 113kg |
| 球歴 | レイズ(2021〜2025)→ オリックス(2026〜) |
直近の“数字”が最大の売り:AAAで30発
| 年 | レベル | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | 長打率 | 三振 | 四球 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | AAA | 105 | .263 | 30 | 87 | .327 | .553 | 114 | 38 |
| 2025 | MLB | 26 | .205 | 1 | (参考) | .253 | .282 | (参考) | (参考) |
ポイントは明快で、「AAAで30本塁打=パワーの証明」。一方でMLBでは短期間ながら数字が伸び切らず、ここが「NPBで環境が変わったときに跳ねる余地」と「適応できないリスク」の両方になります。
シーモアが“当たり”になる条件:京セラの環境と打撃タイプの噛み合わせ
① 京セラドーム大阪は「投手寄り」になりやすい
京セラドームは両翼100m・中堅122m、外野フェンス高さ4.2mという情報が公開されています。一般に“極端な打高球場”ではなく、本塁打・得点が出にくい年が多いとされます。ここで数字を出せるかが、NPB適応の価値そのものになります。
② オリックス打線に必要なのは「優勝圏との差=約50点」を埋める上積み
2025年の得点は502点でリーグ3位。ただし優勝争いの2球団は550点前後まで積んでいます。ここを詰めるには、
- 出塁(四球含む)を増やす
- 長打でまとめて返す(=中軸の厚み)
のどちらか(理想は両方)。シーモアは後者に寄与できる可能性が高いタイプです。
③ ただし「三振が増えやすい環境」への耐性がカギ
NPBは配球・変化球の質が高く、ゾーンの出し入れで三振を取りにくる投手も多い。AAAで30発打てる打者ほど、“当たれば飛ぶが、当たらないと止まる”に振れやすい面もあります。開幕直後から結果が出なくても、
- 甘い球を逃さない「一発で試合を動かす打席」
- 最低限の出塁(四球)で打線を切らさない
この2点が両立できるかが、成功ラインの目安になります。
もう1枚の新外国人:ショーン・ジェリーが“失点519”をどう減らす?
2025年のオリックスは被本塁打リーグ最少なのに失点が多い。つまり「一発」より「走者管理」がテーマになりやすい年でした。そこで、長身右腕のジェリーを加えることで、
- イニングを食う(先発・ロングなど運用の幅)
- 四球と被安打を抑えて“走者を減らす”方向に寄与
できるかが見どころになります。投手面の上積みが出ると、打線の“もう一段”と合わさって勝ち星が増えやすくなります。
ドラフトは「即戦力」より「仕込み」寄り:2026の短期テコ入れは助っ人が主役
オリックスはドラフトで投手中心に指名しており、将来の戦力層を厚くする方向性が見えます。短期(2026)での上積みを担うのは、現時点ではシーモアとジェリーの2枚が中心になりやすい構図です。
結論:2026オリックスの“上振れスイッチ”はシーモアの中軸定着
- 2025年は得点502(リーグ3位)でも、優勝圏と約50点差
- 投手は被本塁打最少なのに失点519=「走者管理」が課題
- 2026は外国人2枚+現役ドラフトで“即戦力の層”を足すオフ
この中で最も分かりやすい上振れ要因は、シーモアが京セラで本塁打を積み上げ、中軸を固定できるか。もし「30発級の打撃」がNPBでも再現できれば、優勝圏の得点水準に近づく道筋が見えてきます。
参考(一次・公式・データサイト中心)
- NPB 2025 パ・リーグ チーム勝敗表
- NPB 2025 パ・リーグ チーム打撃成績
- NPB 2025 パ・リーグ チーム投手成績
- オリックス球団公式:ボブ・シーモア獲得発表/入団会見レポート
- オリックス球団公式:ショーン・ジェリー獲得発表
- オリックス球団公式:現役ドラフト(平沼獲得・茶野移籍)
- FanGraphs:Bob Seymour 2025(AAA/MLB)
- Baseball Savant:Bob Seymour Statcast
- 京セラドーム大阪公式:球場寸法等



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