2026年WBCで、台湾が日本戦の先発に立てたのが鄭浩均(ジェン・ハオジュン)です。大会前の報道でも、日本戦の先発予定として鄭浩均の名前が挙がっていました。[1]
では、この鄭浩均は台湾でどんな評価を受けてきた投手なのか。この記事では、台湾リーグ(CPBL)での実績を整理したうえで、現在日本ハムでプレーする古林睿煬(グーリン・ルェヤン)、そして2026年にソフトバンクでの活躍が期待される徐若熙(シュー・ルオシー)と比べて、どの位置づけの投手なのかを見ていきます。[2][3][4]
鄭浩均はどんな投手だったのか?
鄭浩均は台湾・中信兄弟に所属する右腕で、公式プロフィールでは191cm・105kgの大型右腕。2019年にドジャース傘下と契約した経歴もあり、2022年のCPBLドラフトでは中信兄弟から1巡目指名を受けました。[2][5]
特徴は、サイズの大きさを生かした角度のある速球と、複数の変化球を組み合わせる先発型のスタイルです。2025年の復帰戦では最速155キロを計測し、本人コメントの中でも滑球(スライダー)、曲球(カーブ)、指叉球(スプリット)を使っていたことが伝えられています。別報では、カッター系も交えた配球が紹介されており、単純な“速球派”というより、球威と球種の幅で組み立てる右腕と見るのが実態に近いです。[6][7]
一方で、キャリアは順風満帆ではありません。2023年にブレークしたあと、右肘のトミー・ジョン手術を受け、2024年は実戦から離脱。それでも2025年に一軍先発として戻ってきたことで、「台湾代表の先発候補」に再浮上しました。[8][1]
鄭浩均の台湾での成績
まず評価を押し上げたのが、2023年の新人年です。CPBL公式の表彰資料では、鄭浩均は21試合登板、19先発、101.1回、110奪三振、防御率3.02、9勝5敗を記録し、年度新人賞を受賞しました。新人でここまで三振を取れる先発は台湾でも目立つ存在で、ローテ投手としての価値はかなり高かったと言えます。[8]
さらに、手術明けの2025年は11試合・11先発、54.1回、5勝1敗、防御率1.49、WHIP0.90。登板数自体はまだ絞られていたものの、内容はかなり優秀でした。つまり鄭浩均は、「2023年にブレーク → 手術 → 2025年に高水準で復帰」という流れをたどってきた投手です。[5]
ただし、見ておきたいのは「絶対的エース級のシーズンをまだ長く積み上げていない」という点です。2023年は新人王級、2025年は復帰後に好成績ですが、投球回は54.1回にとどまりました。1年を通して圧倒した実績の厚みという面では、後述する古林睿煬や徐若熙に一歩譲ります。[5][9][4]
古林睿煬と比べるとどうか
古林睿煬は、台湾時代の2024年に21先発、125回、150奪三振、10勝2敗、防御率1.66を記録し、CPBLの年度MVPを受賞しました。これは単に「良い投手」ではなく、リーグを代表する本格派エースの成績です。日本ハム入団時にも球団公式が「最速157キロの直球」を強調しており、2025年のNPB一軍でも7試合、32.1回、34奪三振、防御率3.62を残しています。[9][3][10]
このため、総合力と実績では現時点で古林が上と見るのが自然です。鄭浩均も大型右腕で魅力はありますが、古林は台湾でMVP級の圧倒的シーズンを作り、そのうえでNPB一軍でも三振を取れている。比較すると、鄭浩均は「先発ローテで計算したい投手」、古林は「エース格として試合を支配できる投手」という差があります。[5][9][10]
言い換えれば、鄭浩均は“良い先発”、古林は“トップクラスの先発”です。日本の打者目線でも、球威・空振り能力・実績の厚みを合わせて考えると、現状では古林のほうが上位評価になるでしょう。[9][10]
徐若熙と比べるとどうか
徐若熙は、いま台湾投手の中でもっとも「素材の凄み」で語られやすいタイプです。ソフトバンク公式の特集では、2025年に114回、防御率2.05、120奪三振、14四球、WHIP0.81、被打率.191を記録したと紹介されており、さらに2026年の実戦では自己最速タイ158キロを計測しています。[4][11]
この数字を見ると、徐若熙は単なる球速自慢ではありません。114回で120奪三振、しかも14四球しか与えていないため、球威・奪三振力・制球のバランスが非常に高い。少なくとも直近の内容比較では、鄭浩均よりも一段上の支配力を示しています。[4]
また、大舞台適性も徐若熙の強みです。CPBL公式では2023年台湾シリーズMVPの実績があり、ソフトバンク公式でも国際大会での好投が振り返られています。したがって、将来の上限値( ceiling )で見ても徐若熙のほうが上という評価になります。[12][4]
結論:鄭浩均は「台湾の好投手」だが、格付けでは古林・徐に一歩譲る
結論を整理すると、鄭浩均は決して“格落ちの先発”ではありません。2023年に新人王級の成績を残し、手術明けの2025年にも11先発で防御率1.49と結果を出した、台湾では十分に上位クラスの先発です。WBCで日本戦の先発を任されたのも不思議ではありません。[8][5][1]
ただし比較対象が強い。古林睿煬は台湾MVPを取って日本ハムでも一軍実績を作った投手で、徐若熙は158キロ級の球威と圧倒的な2025年成績を持つ投手です。現時点の格付けをざっくり並べるなら、
総合実績:古林睿煬 > 徐若熙 > 鄭浩均
球威・天井値:徐若熙 ≧ 古林睿煬 > 鄭浩均
ローテの安定感ある先発としての信頼:古林睿煬 > 鄭浩均 ≧ 徐若熙
――という見方がいちばんしっくりきます。鄭浩均は“台湾のエース格そのもの”というより、大型右腕の好先発で、状態がハマれば強打線にも十分ぶつけられる投手。一方で、古林や徐若熙は、それをさらに上回る国際大会やNPBでも主役級を狙えるクラスにいる、という整理でよさそうです。[3][4][5][9][10]
参考・引用
- スポニチアネックス「台湾 6日日本戦の先発は元ドジャース傘下の鄭浩均」
- CPBL公式 中信兄弟 鄭浩均プロフィール
- NPB公式 古林睿煬 個人年度別成績
- 福岡ソフトバンクホークス公式「History of 徐若熙」
- CPBL英語版公式 CHENG Hao Chun Individual Stats
- 自由時報「復出首次實戰就飆155公里 鄭浩均也嚇了一跳」
- Yahoo!台湾スポーツ「鄭浩均復健期做很多事…」
- CPBL公式「三位投手競爭年度最佳新人獎…」
- CPBL公式「古林睿煬生涯年破繭而出 獲選年度MVP」
- 北海道日本ハムファイターズ公式「新外国人の古林睿煬投手が入団会見」
- フォーカス台湾「WBC台湾代表、ソフトバンクに完封負け SB徐若熙は自己最速タイ158キロ」
- CPBL公式「徐若熙寫生涯代表作 龍完封猿殺進第7戰」



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