日本代表と韓国代表がぶつかる試合で、韓国先発として注目されるのがコ・ヨンピョ(高永表/Ko Young-pyo)です。2026年3月7日の日本戦では、韓国メディアが代表監督の発表としてコ・ヨンピョ先発を伝えています。侍ジャパン公式サイトでも、コ・ヨンピョは「技巧派サイドスロー」として紹介されています。[1][2]
では、コ・ヨンピョとは実際にどんな投手なのか。この記事では、KBOでの経歴と通算成績を整理しながら、過去にNPBでプレーした投手でいえば誰に近いのかを、投手像ベースでわかりやすくまとめます。[3][4]
コ・ヨンピョはどんな投手か? 一言でいえば「制球力と緩急で打たせる韓国屈指のサイド右腕」
コ・ヨンピョはKTウィズ所属の右投手で、KBO公式プロフィールでは1991年9月16日生まれ、187cm・88kg。アマチュア時代は東国大を経て、2014年ドラフトでKTから指名を受けてプロ入りしました。[3]
最大の特徴は、韓国でも珍しい右のサイドスロー系先発であることです。侍ジャパン公式はコ・ヨンピョを「技巧派サイドスロー」と表現し、韓国の聯合ニュースも2024年時点で「現役韓国最高の潜水艦投手(サブマリン投手)」と紹介しています。つまり、150キロ台の剛速球で押すタイプではなく、角度、出どころ、制球、そしてチェンジアップを軸に打者のタイミングを崩すタイプです。[2][5]
実際、2026年3月7日の日本戦先発を報じた韓国メディアも、コ・ヨンピョの武器として「高級チェンジアップ」を挙げています。日本の強力打線に対しても、真っ向勝負の球威ではなく、ボールの見え方と速度差でリズムを外しにくる投手と見ていいでしょう。[1]
コ・ヨンピョの経歴
コ・ヨンピョは2015年にKBOデビュー。キャリア初期はリリーフ登板もありましたが、次第に先発へ比重を移し、KTのローテーション投手として地位を確立しました。KBO公式の通算成績を見ると、2015年から2025年までの正規シーズンで通算278試合、72勝66敗、防御率3.96、1181回2/3、1011奪三振を記録しています。[4]
特に評価を高めたのは2021年以降です。2021年は11勝6敗、防御率2.92、166回2/3、2022年は13勝8敗、防御率3.26、182回1/3、156奪三振、2023年は12勝7敗、防御率2.78、174回2/3と、3年連続で先発ローテの柱級の数字を残しました。単年だけの確変ではなく、数年にわたってイニングを食える先発として実績を積んでいるのがコ・ヨンピョの強みです。[4]
2024年は18試合、防御率4.95とやや数字を落としましたが、2025年は再び29試合、11勝8敗、防御率3.30、161回、154奪三振、WHIP1.24、20QSまで戻しました。KBOは打高投低になりやすいリーグ事情があるため、その中で防御率3点台前半・160イニング超を消化できる先発はかなり価値があります。[4][6][2]
国際大会での実績は?
コ・ヨンピョは、KBO専用機というより国際大会でも計算しやすいベテラン先発として見られています。侍ジャパン公式では、2021年東京オリンピックの日本戦に先発して「試合を作った」投手として紹介されており、韓国にとっては大舞台の経験値があるのが強みです。[2]
また、2024年プレミア12でも韓国代表のベテラン枠として名前が挙がり、聯合ニュースはコ・ヨンピョを代表投手陣の最年長格として取り上げています。派手なスター性というより、代表戦でゲームを壊しにくいタイプとして重宝されていると考えるのが自然です。[5]
スタッツ面で見るコ・ヨンピョの強み
コ・ヨンピョの数字を見ると、わかりやすいのはイニング消化力と四球の少なさです。KBO公式では2022年に182回1/3、2023年に174回2/3、2025年に161回を投げており、先発として年間を通して働けることがわかります。しかも2022年は23四球、2023年は19四球しか与えていません。単純な球速勝負ではなく、無駄な走者を出さずに試合を進める能力が高い投手です。[4]
さらに2025年は161イニングで154奪三振を記録しており、「打たせて取るだけ」の投手でもありません。サイド気味の腕の振りとチェンジアップでタイミングを外しつつ、必要な場面では三振も取れる。つまりコ・ヨンピョは、昔ながらの技巧派に見えて、実はかなり現代的にアウトを積み上げる先発です。[1][4][6]
過去のNPB在籍選手と比べると誰に近い?
結論から言うと、コ・ヨンピョは投球フォームと投手像は渡辺俊介型、ただし奪三振の取り方や現代的な空振りの作り方は牧田和久的な要素もある、という見方がいちばん近いです。もちろん完全一致ではありませんが、NPBファンに伝わりやすく言えばこの2人の中間にいるイメージです。[7][8]
いちばん近いのは渡辺俊介
まず一番わかりやすい比較対象は、ロッテなどで活躍した渡辺俊介です。渡辺はNPB通算255試合、87勝82敗、防御率3.65、1578回1/3を記録したアンダースロー右腕で、打者のタイミングをずらしながら長いイニングを投げるタイプでした。フォームの低さ、打者の目線を外す効果、そして「球速より打ちにくさ」で抑えるところは、コ・ヨンピョとかなり重なります。[7]
特に、コ・ヨンピョが韓国で先発ローテを守りながらイニングを稼ぐサイド右腕である点は、NPBでの渡辺俊介像に近いです。2021年から2025年にかけてのコ・ヨンピョは、KBOで「特殊フォームなのにスポット起用ではなく、ちゃんと先発の柱になれる」ことを証明しており、この点は渡辺俊介を思い出させます。[4][7]
ただし、空振りの取り方は牧田和久っぽさもある
もう一人挙げるなら、元西武・楽天の牧田和久です。牧田はNPB通算345登板、防御率2.81、987回2/3を記録し、先発も中継ぎもこなしたサイド/アンダー系右腕でした。特に2012年は178回、防御率2.43で先発として大きな結果を残しています。[8]
コ・ヨンピョは牧田ほど万能型ではなく、役割としてはより「先発専業」に近いですが、サイド系の軌道からチェンジアップや緩急で空振りを取るという意味では牧田を連想しやすい部分があります。2025年に154奪三振を記録している点を見ると、単なる凡打量産型ではなく、現代野球でも通用する“空振りを取れる変則右腕”という評価がしっくりきます。[1][4][8]
日本打線から見て、嫌なのはどこか
日本の打者目線で嫌なのは、やはり見慣れない角度です。侍ジャパン級になると150キロ超の本格派にはある程度慣れていますが、サイドスローで、しかもチェンジアップを武器にテンポよくストライクを取ってくる投手は、初見でリズムをつかみにくいことがあります。韓国側が日本戦にコ・ヨンピョをぶつけるのは、そうした打線のタイミングを一度ずらしたい意図が強いはずです。[1][2]
逆に言えば、球威で押し切るタイプではないため、日本打線が早い回で球筋とリリースに慣れてしまえば、2巡目以降に捉えやすくなる可能性もあります。コ・ヨンピョは“圧倒的に打てない”というより、“最初に合わせづらい”タイプで、そこが韓国代表にとっての武器でもあります。[1][4]
結論:コ・ヨンピョは「韓国版・渡辺俊介に、牧田和久的な現代性を少し足した」ような投手
コ・ヨンピョをひとことでまとめるなら、韓国球界でも貴重なサイド系先発右腕です。KBO通算で72勝、1181回2/3、1011奪三振を積み上げ、2021年以降は複数年にわたってローテの柱を務めてきました。国際大会経験もあり、日本戦のような大舞台でも大きく崩れにくいタイプです。[2][4][5]
NPBの過去在籍選手でたとえるなら、フォームと先発像は渡辺俊介が最も近く、そこに牧田和久のような空振りの取り方、現代的な変則右腕らしさが少し重なるイメージです。速球派ではないぶん派手さはありませんが、短期決戦ではかなり嫌な相手。韓国が日本戦に託す理由は、数字と投手タイプの両面から見ても十分に理解できます。[1][4][7][8]



コメント