キューバ代表でも大活躍。日本ハムのアリエル・マルティネスは今年やれるのか? “立浪さんが貸してくれた”スラッガーを振り返る

2026戦力

2026年WBCで、キューバ代表の中でも日本のファンにとって特に気になる存在がアリエル・マルティネスです。日本ハムでプレーする右の強打者は、今大会でもここまでしっかり結果を残しており、スポーツナビの個人成績では2試合で7打数3安打、1本塁打、3打点、打率.429、OPS1.357。3月8日のコロンビア戦では、ロイターやESPNが伝えた通り、初回に3ラン本塁打を放ってキューバの勝利に大きく貢献しました。[1][2][3]

日本のネットでは、こういう活躍を見るたびに、半ばお決まりのように「立浪さんが貸してくれた」という言い方が出てきます。ただし、これはもちろん本当に“貸している”わけではありません。実際には、マルティネスは中日を離れて2023年に日本ハムへ移籍した選手で、この表現は中日から出た打てる選手が他球団で活躍するときに使われるネットミームに近いものです。[4][5]

では、そんなアリエル・マルティネスは2026年シーズン、本当にまた“やれる”のか。ここまでの経歴、昨季までの成績、そしてWBCで見せた内容から考えてみます。


まず、アリエル・マルティネスはどんな選手なのか

アリエル・マルティネスは1996年5月28日生まれ、キューバ出身の右投右打の捕手/野手です。NPB公式では190cm・112kgの体格で登録されており、日本ハムでも基本情報は同じです。もともとはキューバ国内リーグを経て、2018年に中日へ育成契約で加入。その後、支配下登録を勝ち取り、NPBでキャリアを積んできました。[6][7]

特徴は、やはり右の長打力です。捕手登録の選手としてはかなり打撃に比重があり、しかも単なる一発屋ではなく、四球もそこそこ選べるタイプ。NPB通算では2025年終了時点で打率.248、41本塁打、175打点、OPS.742を残しています。中日、日本ハムと所属が変わっても、一定以上の打撃力を維持してきたことがわかります。[6]


中日時代は“打てる捕手候補”として注目された

マルティネスが日本球界で最初に注目されたのは中日時代です。NPB公式の年度別成績では、2020年に打率.295、2022年には82試合で打率.276、8本塁打、24打点、OPS.787を記録しており、捕手として考えれば十分に魅力的な打力を見せていました。[6]

特に2022年は、打席数こそフルではなかったものの、打撃面でかなり存在感を出したシーズンです。打てる捕手、あるいは打撃型の助っ人野手として見れば、もっと出番があっても不思議ではない数字でした。だからこそ、中日を離れて日本ハムへ移ったあとに活躍すると、ネットでは「そんな打てる選手を手放したのか」という文脈で話題になりやすかったのです。[6][5]


2023年、日本ハム移籍で一気に主力化

大きな転機は、2023年の日本ハム移籍でした。日本ハム公式は2023年3月24日、中日から移籍したアリエル・マルティネスの入団会見を報じています。ここでマルティネス本人は「試合に出続けること」を強く意識していると語っており、実際にその年は出場機会を大きく増やしました。[4]

成績もはっきり伸びています。NPB公式によると、2023年は119試合、打率.246、15本塁打、66打点、OPS.763。これまでで最多の本塁打と打点を記録し、日本ハム打線の中軸を担う場面も多くなりました。中日時代の“打てる捕手候補”から、日本ハムでは「ちゃんとチームの主力打者」へ立場が変わったと言っていいでしょう。[6]

このシーズンには、古巣中日戦で逆転3ランを放ったことも印象的でした。中日スポーツ系の記事では、その際にマルティネスが古巣への敬意から派手なパフォーマンスを控えたことや、立浪監督からかけられた言葉に触れていたことが紹介されています。単なる“移籍組”ではなく、中日時代への感謝を持ちながら新天地で結果を出した選手だったことがわかります。[8]


2024年は数字を少し落としても、主力の座は維持した

2024年のマルティネスは、2023年ほどのインパクトではなかったものの、主力としては十分な数字を残しました。NPB公式では126試合、打率.234、13本塁打、57打点、OPS.741。打率はやや落ちましたが、出場試合数は増えており、チームの中でしっかり計算される打者だったことがわかります。[9][6]

このあたりが、マルティネスの評価を少し難しくしている部分でもあります。爆発的に無双するタイプというより、一軍で年間を通して中軸級の仕事をする“良い打者”。だからファン目線では「もっとやれそう」に見えるし、数字だけを見ると「十分ようやっている」とも言える。評価が割れやすいタイプです。


では2025年はどうだったのか

2025年は、数字だけ見るとやや苦しいシーズンでした。NPB公式の2025年日本ハム個人成績では、マルティネスは34試合、打率.174、1本塁打、8打点、OPS.466。NPB公式の通算ページでも、2025年は出場34試合にとどまっています。[10][6]

ただ、ここで重要なのは、これは「打てなくなったので完全に見限られた」というより、出場数自体がかなり少なかったことです。2023年が119試合、2024年が126試合だったのに対し、2025年は34試合しか出ていません。したがって、2025年の数字だけで「もう終わった」と判断するのは早いでしょう。むしろ、この年はサンプルが少なく、評価を下すにはやや難しいシーズンです。[6]

そして日本ハム球団は、2025年11月に2026年シーズンの契約延長を正式発表しました。これは球団側が、少なくともマルティネスをまだ戦力として見ていることの証拠です。もし完全に見切っているなら、わざわざ契約延長はしません。[11]


WBCで見せた“まだやれる感”はかなり大きい

そして今回の2026年WBCです。ここでマルティネスはかなり良い入り方を見せています。スポーツナビでは、3月8日時点で2試合7打数3安打、1本塁打、3打点、打率.429。特にコロンビア戦では初回に3ランを放ち、ロイターはその一打をキューバ勝利の大きなポイントとして伝えました。MLB公式の動画でも、ホームランの打球データが個別に扱われています。[1][2][3][12]

WBCは短期決戦なので、この数字だけでシーズン全体を占うことはできません。それでも、少なくとも今のマルティネスに打球を前に飛ばす力、試合を動かす長打力が残っていることははっきり見えます。パ・リーグ公式のWBC注目選手記事でも、アリエル・マルティネスは「競争心のある打撃、ひたむきな姿勢、情熱」を持つ選手として紹介されていました。[13]


「立浪さんが貸してくれた」はどういう意味なのか

ここで一応整理しておきたいのが、このフレーズです。ネットで言われる「立浪さんが貸してくれた」は、もちろん球団間で実際にレンタル移籍したという意味ではありません。元ネタの一つは、立浪和義監督の「打つ方は何とかします」という有名な発言と、その後に打てる選手たちが他球団で活躍したことを重ねたネットミームです。なんJ系の用語集でも、そこから派生して「打つ方はなんと、貸します!」というネタが生まれたと整理されています。[5]

そのため、アリエル・マルティネスについて「立浪さんが貸してくれたスラッガー」と言うのは、あくまでファンのネット的な言い回しです。実際には、中日から日本ハムへ正式に移籍し、日本ハムの選手として実績を積んできた打者です。このあたりは、記事の中ではネタを使いつつも、事実関係は分けて書いておくのが大事でしょう。[4][5]


結局、アリエル・マルティネスは2026年にやれるのか

結論から言えば、十分に“やれる”余地はあると見ていいでしょう。もちろん、2025年の数字だけを見れば不安はあります。34試合で打率.174、1本塁打という成績は、主力打者としては物足りないです。[10]

ただし、その前の2年間を見れば、2023年は15本塁打66打点、2024年は13本塁打57打点と、しっかり中軸級の数字を残しています。しかも球団は2026年も契約を延長し、WBCでも好スタートを切っている。そう考えると、2025年を底として、2026年に再び“10本前後打てる中軸候補”へ戻すことは十分ありえます。[6][11][1]

要するにマルティネスは、「もう終わった助っ人」ではありません。むしろ、2025年の停滞を経て、2026年にどこまで戻せるかを見るべき打者です。WBCでの内容を見る限り、まだ見限るには早すぎます。


結論:WBCで光る今こそ、“借り物”ではなく日本ハムの重要戦力として見たい

アリエル・マルティネスは、WBCでキューバ代表の主力として結果を出し、日本のファンにあらためて存在感を見せつけています。中日時代から打てる捕手候補として注目され、日本ハム移籍後は2023年、2024年に中軸級の成績を残し、2026年も契約延長済み。2025年は確かに苦しみましたが、それだけで評価を終わらせるには早すぎます。[6][11][1]

ネットでは「立浪さんが貸してくれた」と言われがちですが、実際にはもう日本ハムでしっかりキャリアを築いてきた打者です。2026年シーズンを見るうえでは、ネタとして笑うよりも、“日本ハムの右の長打力を担える存在として、どこまで戻すか”に注目したいところです。WBCでの打球を見れば、まだまだ今年やれそうだ、と感じるファンは多いはずです。


参考・引用

  1. スポーツナビ WBC A.マルティネス 個人成績
  2. Reuters「WBC roundup: Cuba starts strong in defeat of Colombia」
  3. ESPN Cuba vs. Colombia 試合結果
  4. 北海道日本ハムファイターズ公式 アリエル・マルティネス選手入団会見
  5. 新・なんJ用語集 Wiki*「打つ方はなんとかします」
  6. NPB公式 アリエル・マルティネス 個人年度別成績
  7. パ・リーグ.com アリエル・マルティネス 選手名鑑
  8. 中日スポーツ系引用まとめ:古巣中日戦でのアリエル・マルティネス
  9. NPB公式 2024年度 北海道日本ハムファイターズ 個人打撃成績
  10. NPB公式 2025年度 北海道日本ハムファイターズ 個人打撃成績
  11. 北海道日本ハムファイターズ公式 マルティネス選手と契約延長合意
  12. MLB公式 Ariel Martinez の本塁打データ動画
  13. パ・リーグ.com(英語版)WBCキューバ代表注目選手紹介

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