北海道日本ハムドラ1・柴田獅子、19歳の現在地――プロ1年目で示した「可能性」の輪郭

野球

高卒ドラフト1位で入団した柴田獅子(19)が、プロ1年目の夏に鮮烈な足跡を残した。フレッシュ球宴で最速154キロを計測し、後半戦初戦での一軍デビューは3回パーフェクト。ファームでは「2番・投手兼DH」の“リアル二刀流”にも挑戦――。数字以上に記憶に残る、2025年のハイライトを振り返る。

7月20日、丸亀――154キロの自己最速が開く扉

夏の丸亀で行われたフレッシュオールスターで、柴田はイースタンの先発として1回無失点。球速表示には「154km/h」。舞台への順応と上限値の高さを、一夜にして証明してみせた。

「出せるものは出せた」――短い言葉に、19歳の手応えがにじむ。

7月26日、エスコン――3回39球“完全”デビュー

後半戦の開幕カードでプロ初登板初先発。3回をわずか39球、無安打・無四死球・3奪三振。球威で押し込みつつ、力みのないテンポで相手に付け入る隙を与えなかった。スコアボードに刻まれた「0」はもちろん、表情や所作に宿る“場慣れ”が印象的だった。

8月16日、エスコン(イースタン)――「2番・投手兼DH」のリアル二刀流

ファームでは「2番・投手兼DH」でスタメン。投げては2回4奪三振無失点、打っては初打席で空振り三振。結果以上に、同一試合で投打に名を連ねるという“設計図”が現実味を帯びた意義は大きい。

数字で見る・2025年夏のスナップショット

項目数値(8月下旬時点)
一軍登板1
投球回3.0
奪三振3
失点/防御率0/0.00
最速(フレッシュ球宴)154km/h

※公式成績はNPB/主要メディアの8月下旬公表値に基づくスナップショット。

「何が光ったか」短評

  • 球威:150キロ台前半を計測。速球でカウントも空振りも取りにいける土台が早くも見える。
  • テンポ:デビュー戦は39球で3回を完了。間合いの作り方が落ち着いており、守備のリズムも生む。
  • 起用の幅:ファームで“投手兼DH”に挑戦。将来的な二刀流運用の選択肢が開いた。

これからの見取り図

一軍では当面、相手や展開を見ながら“短いイニングで確実にゼロを刻む”役割での価値が高い。真っすぐの強度にスライダー系の精度を上積みできれば、マルチイニングや先発のオプションも増える。打席については、公式戦での打撃サンプルを積み上げる段階。二刀流は“仕込み期間”の蓄積がそのまま将来の天井を押し上げるはずだ。まだまだ体も成長している段階だし、達や福島、柳川のように3-4年目に一気に開花するようなロードマップを描いているはずだ。

首位攻防での活躍

柴田は先発福島から引き継いで二番手で登板し2イニングを無失点。三イニング目では2アウトまで取るが、その後に連打を浴び二失点で降板。パーフェクトとまではいかなかったが希望の見える登板だった。

プロフィール

  • 2006年4月18日生(19歳)/福岡県・福岡大大濠高出身
  • 187cm・87kg/右投左打
  • 2024年ドラフト1位で北海道日本ハム入団、背番号31

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