オープン戦3位の呪いとは?「Aクラスになれない」は本当か――過去データで振り返る

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春の風物詩、オープン戦。順位表が固まり始めると、毎年のように囁かれるジンクスのひとつが 「オープン戦3位の呪い」です。
ざっくり言うと「オープン戦で3位になると、シーズンでなぜか苦しむ(Aクラスに入りにくい)」という噂。

この記事では、オカルトで終わらせず、実際に“3位だったチームが、その年どこに着地したか”を過去例から整理します。


1. 「オープン戦3位の呪い」=データ上も“妙に成績が悪い”という話

パ・リーグ公式メディア(パ・リーグ.com)が、過去10年分(2009〜2018年)の オープン戦順位3位→リーグ最終順位を一覧で提示しており、そこでは 10年中7回がBクラスだったとまとめられています。[1]

まずはその「2009〜2018年の3位」一覧(記事内掲載)を、そのまま振り返ります。

【一覧】オープン戦3位→リーグ最終順位(2009〜2018)

  • 2009:広島 → 5位
  • 2010:楽天 → 6位
  • 2011:日本ハム → 2位
  • 2012:DeNA → 6位
  • 2013:ソフトバンク → 4位
  • 2014:巨人 → 1位
  • 2015:DeNA → 6位
  • 2016:ソフトバンク → 2位
  • 2017:オリックス → 4位
  • 2018:楽天 → 6位

上のリストはパ・リーグ.comが提示したものです。[1]
たしかにAクラス(1〜3位)に入ったのは 2011日本ハム(2位)/2014巨人(1位)/2016ソフトバンク(2位)の3例だけで、 残り7例がBクラスという“偏り”があります。[1]


2. “最近”はどうだった?(2015〜2024:直近10年のうち9年分)

高校野球ドットコムは、直近10年間(※コロナ禍で特殊だった2020年を除く)の オープン戦3位球団とシーズン成績を一覧にしています。[2]

その一覧によると、2015〜2024(2020除く9シーズン)で Bクラスが6回。さらにそのうち最下位が3回という書きぶりです。[2]

【一覧】直近(2015〜2024、2020除く)のオープン戦3位→リーグ最終順位

  • 2015:DeNA(6位)
  • 2016:ソフトバンク(2位)※最大11.5ゲーム差を逆転されV逸
  • 2017:オリックス(4位)
  • 2018:楽天(6位)
  • 2019:楽天(3位)
  • 2021:西武(6位)
  • 2022:DeNA(2位)
  • 2023:巨人(4位)
  • 2024:ヤクルト(5位)

この9年分だけで見ても、Aクラスは 2016ソフトバンク(2位)/2019楽天(3位)/2022DeNA(2位)の3回。
つまりAクラス率は3/9(約33%)で、「絶対Aクラスになれない」ほどではないが、 “上位(3位)なのにBクラスが多い”という違和感は確かに残ります。[2]


3. じゃあ「呪い」は本当?――結論:統計的には偏りがあるが、因果は証明されない

ここまでのデータを見ると、「3位だと不利」という“見た目”は確かにあります。[1][2]
ただし、これは因果関係(3位だからBクラスになる)を証明するものではありません。 もっと現実的には、次のような“ありがちな要因”が重なった結果、3位が妙に不吉に見えている可能性があります。

(1)「仕上がりが早いチーム」が春に勝ちやすい

オープン戦はチームごとに目的が違い、投手の球数調整、若手の選別、守備位置テストなどが優先されます。
その中で、主力が比較的揃い、仕上がりが早いチームは勝ちやすい一方、 シーズンでは他球団も状態を上げてきて相対的優位が消える――という見方は自然です。

(2)「3位」は“強すぎない”ゆえに錯覚が起きやすい

1位・2位は「順当に強い」ことも多い一方、3位は 勝ち越し数試合のブレで簡単に入れ替わります。
もともと“中位〜上位”評価のチームが、春の小さな上振れで3位になると、 シーズンで「想定通りの位置」に戻っただけでも“呪い”に見えやすい。

(3)「例外的に強かった年」でも“イヤな記憶”が残りがち

パ・リーグ.comは、例外的に好成績だったケースとして 2014巨人(リーグ1位でもCSで敗退)2016ソフトバンク(最大11.5ゲーム差から逆転V逸) など“後味の悪さ”が残る年に触れています。[1]
こういう「強いのに結末がしんどい年」が混ざると、 ジンクスは余計に“それっぽく”強化されます。


4. まとめ:Aクラスに「なれない」は誇張。ただし“妙な偏り”は確かにある

  • 2009〜2018の10年では、オープン戦3位の7/10がBクラスだった(パ・リーグ.com掲載)。[1]
  • 2015〜2024(2020除く9年)でも、Bクラスが6/9(高校野球ドットコムの一覧)。[2]
  • ただしAクラス入りも普通に起きており、「絶対Aクラスになれない」は言い過ぎ。[1][2]
  • オープン戦は運用目的がバラバラで、順位そのものが“未来予測”になりにくい

それでも春に「3位」になったチームは、なぜか語り継がれる“しんどい結末”も多く、 物語としての呪いは強化され続けています。
今年のオープン戦3位チームが、このジンクスをどう裏切るのか――春の順位表の見方がちょっとだけ面白くなるネタです。


参考・引用

  1. パ・リーグ.com「オープン戦の順位とシーズン順位の相関性を分析」(オープン戦3位→リーグ最終順位 2009〜2018 の一覧、Bクラス多発・2016年の11.5差逆転V逸など)
  2. 高校野球ドットコム「『OP戦3位の呪い』」直近10年(2020除く)の3位球団とシーズン成績一覧(2015〜2024)

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