正直、今年のヤクルトはかなり苦しいスタートでした。 2月のキャンプ中から主力や有望株の離脱が相次ぎ、 「また今年もか……」と感じたファンは多かったはずです。
それでも、オープン戦を見ていると 思った以上に試合になっている。 3月15日終了時点でオープン戦は 12試合6勝6敗の五分。 圧倒的とは言えないにしても、 けが人ラッシュのチーム事情を考えれば 十分に健闘と言っていい内容です。
しかも相手投手の顔ぶれを見ると、 単なる“調整相手から打っただけ”ではありません。 山岡泰輔、田嶋大樹、九里亜蓮、大関友久といった 一軍級、しかも実績持ちの投手が相手に含まれています。 では、けが人だらけの中で誰が目立っているのか。 数字と相手のレベルをセットで見ていきます。
目次
- まず前提 本当に“けが人だらけ”なのか
- チーム全体のオープン戦成績は悪くない
- 誰が活躍している? まず名前を挙げたい野手たち
- その数字、本当に信用できる? 相手投手のレベルを確認
- 結局、開幕へ向けて何がポジ要素なのか
- 参考・引用
まず前提 本当に“けが人だらけ”なのか
これは大げさでも何でもありません。 2月14日の段階で、報道では 山田哲人が左脇腹の張り、 さらに 内山壮真、並木秀尊、ドラフト1位・松下歩叶 らの離脱が伝えられました。 その後も故障者の多さが話題になり、 2月26日時点では 「離脱13人」という報道まで出ています。
つまり今のヤクルトは、 ベストメンバーで戦っているチームではありません。 むしろ、 本来は控えや若手が多めに出ざるを得ない状況 の中でオープン戦を回しているチームです。 だからこそ、この時期に数字を出している選手の価値は大きい。
今年のヤクルトのオープン戦は、
「主力が順調だから勝っている」のではなく、代役組や若手が持ちこたえている
ところに意味があります。
チーム全体のオープン戦成績は悪くない
NPB公式のオープン戦順位表では、 3月15日終了時点でヤクルトは 12試合6勝6敗の勝率.500。 首位争いをしているわけではありませんが、 けが人続出の状況を考えれば 十分に踏ん張っている数字です。
とくに中身を見ると、 3月13日にオリックスへ 11-0で快勝、 3月15日には 田嶋大樹から2回に3点を先制して3-3の引き分け。 さらに3月4日には、 ソフトバンク相手に 3-1で勝利しています。 主力が万全ではないチームとしては、 十分に前向きな材料です。
もちろん、オープン戦なので結果だけで騒ぎすぎる必要はありません。 ただ、 「けが人が多いから何も期待できない」ほどは崩れていない。 それはまず押さえておきたいポイントです。
誰が活躍している? まず名前を挙げたい野手たち
まず数字で目立つのは武岡龍世です。 オープン戦成績は 打率.320、4二塁打、1三塁打、長打率.560。 ホームランこそ出ていませんが、 単打だけで稼いだ数字ではないのが大きい。 主力不在時にこういうタイプが出てくると、打線の形が崩れにくくなります。
次に面白いのが増田珠です。 打率は .269ですが、 注目したいのは 7四球で出塁率.424という部分。 つまり、ただ打っているだけでなく、 出塁で仕事をしている。 けが人が多い打線ほど、こういうタイプは価値が高いです。
さらに 鈴木叶も見逃せません。 19打数5安打で 打率.263、1本塁打、4打点、長打率.474。 打席数はまだ多くありませんが、 捕手で長打の気配を出せるのはかなり大きい。 将来的な話だけでなく、 今すぐ一軍の選択肢を広げる存在になりつつあります。
ほかにも 長岡秀樹は 打率.250、1本塁打、4打点、出塁率.400、 丸山和郁は 打率.259で三塁打2本。 いわゆる大看板だけではなく、 二遊間や外野の機動力タイプが数字を出している のは、今のヤクルトにとってかなり明るい材料です。
主なオープン戦好調組(3月15日終了時点)
武岡龍世:打率.320、4二塁打、1三塁打、長打率.560
増田珠:打率.269、7四球、出塁率.424
鈴木叶:19打数5安打、1本塁打、4打点、長打率.474
長岡秀樹:打率.250、1本塁打、出塁率.400
丸山和郁:打率.259、三塁打2本
その数字、本当に信用できる? 相手投手のレベルを確認
オープン戦の数字を見るときに大事なのは、 「誰から打ったのか」です。 二軍級の投手ばかり相手にした数字なら、正直あまり当てになりません。 しかし今年のヤクルトは、 相手投手の格を考えても内容が悪くないです。
たとえば3月4日のソフトバンク戦。 ヤクルトは 大関友久を相手に3-1で勝っています。 大関は2025年に 24試合13勝5敗、防御率1.66。 かなりレベルの高い左腕です。 その試合でヤクルトは、 オスナ、武岡、西村の安打などを足掛かりに得点を奪い、 大関に黒星をつけました。
3月13日のオリックス戦では、 山岡泰輔が先発。 山岡は2025年、 41試合、防御率4.25、13ホールドで一軍の勝ちパターン寄りを任されていた投手です。 その山岡相手にヤクルトは5回までに2得点、 最終的には 11-0で大勝しました。 1人の投手だけを打ったのではなく、 その後の投手陣までまとめて崩したのがポイントです。
さらに3月14日は 九里亜蓮に抑え込まれて0-4で敗れましたが、 これは逆に相手のレベルの高さを示しています。 九里は2025年に 25試合11勝8敗、防御率2.40。 開幕ローテ級どころか、 シーズンを通して計算できる先発投手です。 こういう相手にはまだ苦しんでいる。 ここは冷静に見ておくべきでしょう。
それでも翌15日には 田嶋大樹から2回に3点を奪っています。 田嶋は2025年に 14試合5勝6敗、防御率3.02。 圧倒的エースではなくても、 きちんと一軍で回せる左腕です。 ヤクルトはこの試合で 2死から連打をつないで3点先制。 これは“格下投手をまぐれ打ちした”という内容ではありません。
要するに、 まだ強い投手に毎回勝てるほどではないが、 一軍級の投手相手にも点を取れている。 今のヤクルト打線を評価するなら、 そのくらいの温度感がちょうどいいです。
結局、開幕へ向けて何がポジ要素なのか
一番のポジ要素は、 “代役がただ穴を埋めているだけではなく、数字として結果を残している” ことです。
武岡は長打で目立ち、 増田珠は出塁で目立つ。 鈴木叶は少ない打席で長打を見せ、 長岡や丸山和郁も自分の持ち味を出している。 つまり、 誰か一人の確変ではなく、複数ポジションで“使えそうな人”が増えている のです。
もちろん、主力が戻ってきたら序列は変わります。 ただ、シーズンは長い。 けが人が出るたびに総崩れになるチームと、 代役が試合をつくれるチームでは大違いです。 今のヤクルトにとって大事なのは、 「誰が主役か」より「誰が戦力になるか」。 その意味で、このオープン戦は決して悲観一色ではありません。
現時点の結論
ヤクルトはけが人続出でも意外と戦えている。
その理由は、武岡、増田珠、鈴木叶、長岡、丸山和郁らが、 一軍級投手を相手に一定の結果を出しているから。
まだ「優勝いける」とまでは言えなくても、 開幕へ向けた材料はちゃんとある。
参考・引用
- NPB.jp「2026年度 オープン戦 チーム勝敗表」
https://npb.jp/bis/2026/stats/std_op.html - NPB.jp「2026年度 東京ヤクルトスワローズ 個人打撃成績(オープン戦)」
https://npb.jp/bis/2026/stats/idb1op_s.html - NPB.jp「2026年3月13日 オープン戦 東京ヤクルト vs オリックス」
https://npb.jp/scores/2026/0313/s-b-01/box.html - NPB.jp「2026年3月14日 オープン戦 東京ヤクルト vs オリックス」
https://npb.jp/scores/2026/0314/s-b-02/box.html - NPB.jp「2026年3月15日 オープン戦 東京ヤクルト vs オリックス」
https://npb.jp/scores/2026/0315/s-b-03/box.html - NPB.jp「2026年3月4日 オープン戦 福岡ソフトバンク vs 東京ヤクルト」
https://npb.jp/bis/2026/games/ops2026030400024.html - NPB.jp「2025年度 福岡ソフトバンクホークス 個人投手成績」
https://npb.jp/bis/2025/stats/idp1_h.html - BASEBALL KING「オリックス・バファローズ 個人成績」
https://baseballking.jp/stats/japan/team/buffaloes/players/2026/ - BASEBALL KING「2025年8月14日 オリックス vs 楽天」
https://baseballking.jp/stats/match/2021029684.html/ - スポニチ「ヤクルト山田哲人 左脇腹張りで離脱 並木、内山、松下も故障で2軍合流へ」
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2026/02/14/articles/20260214s00001173213000c.html - 日刊ゲンダイDIGITAL「ヤクルト 故障ラッシュで離脱13名」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/384544/2






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