2026年の読売ジャイアンツは、オフの動きが分かりやすい。
「勝ちに行く補強」をやり切った一方で、打線の中核だった岡本和真のMLB移籍で大きな穴も空いた。
FAで獲得したのは外野の即戦力松本剛、そして投手陣の厚みを増す則本昂大。
さらに新外国人も複数獲得し、戦力の“総量”は増えている。
問題はただ一つ。岡本の穴=得点期待値の穴をどう埋めるかだ。
結論:補強の狙いは「失点を減らしつつ、岡本ロスを“複数人で分担”」。鍵は三塁と中軸の再設計
- 松本剛で「得点の入口(出塁+走塁+守備)」を作る
- 則本昂大で投手の“勝ち筋(終盤orローテの柱)”を増やす
- 岡本の穴はダルベック+既存野手+若手(石塚)の合算で埋める発想が現実的
2026巨人の補強まとめ(IN/OUT一覧)
| 区分 | 選手 | ポジション | 狙い |
|---|---|---|---|
| FA獲得 | 松本剛 | 外野 | 出塁・走塁・守備で「得点の入口」を増やす |
| FA獲得 | 則本昂大 | 投手 | 先発/リリーフの勝ち筋を増やす(経験値も補強) |
| 新外国人 | ボビー・ダルベック | 内野 | 岡本ロスの火力枠(1B/3B想定) |
| 新外国人 | フォレスト・ウィットリー | 投手 | 先発層の上積み |
| 新外国人 | スペンサー・ハワード | 投手 | 計算できるイニング供給(日本適応実績あり) |
| 新外国人 | ブライアン・マタ | 投手 | リリーフ厚み(競争枠) |
| 現役ドラフト | 松浦慶斗 | 投手 | 伸びしろ左腕の“化け枠” |
| 流出 | 岡本和真 | 内野 | 中軸の得点期待値が消える(最大の痛手) |
FA① 松本剛:2025は苦しんだが「打線の入口」を作れるタイプ
松本剛は「中軸の主砲」ではない。
巨人が松本に期待するのは、出塁→進塁→得点の流れを太くする役割だ。
松本剛(直近の傾向:ピークと谷が分かりやすい)
| 年 | 試合 | 打率 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 2022 | 117 | .347 | 首位打者級の“出塁装置”モード |
| 2024 | 127 | .236 | 苦戦。長打も伸びず |
| 2025 | 66 | .188 | 大きく低迷。復活が最大テーマ |
巨人にとってのポイントは「2025の数字のまま」だと厳しい一方、
松本が.260〜.280+守備走塁くらいに戻るだけで、打線の回り方はかなり変わること。
岡本が抜けた以上、得点は“分担”が必須で、松本の復調はその土台になる。
FA② 則本昂大:2025は守護神運用。巨人では「先発ローテ奪取」を宣言
則本は楽天で長年エース級の働きをしつつ、近年はリリーフで起用される年も増えた。
2025年は主に抑え/勝ちパで登板し、セーブ・ホールドも稼いだ“終盤の人”だった。
則本昂大(2025年:リリーフ成績)
| 登板 | 投球回 | 防御率 | セーブ | ホールド | K | BB | K/BB |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 56 | 56.0 | 3.05 | 16 | 10 | 43 | 20 | 2.15 |
巨人は則本の獲得で、単純に“1枚増えた”だけではない。
(A)先発で週1回、試合を作るか、(B)勝ちパで終盤を固めるか。
どちらに転んでも勝ち筋が太くなるのが強みだ。
岡本流出で最大の焦点:「三塁ホットコーナー」に“強打者”が立つのは誰?
岡本の穴は「守備位置1つ」ではなく、中軸の得点期待値そのもの。
だから巨人の2026は、三塁をこう分解して考えるのが現実的だ。
- (1)三塁の守備を安定させる
- (2)三塁(または一塁)から長打を供給する
最有力:ダルベック(1B/3B想定)が“岡本ロスの火力枠”
外国人野手のダルベックは、まさにこの役割で獲られたと見るのが自然。
少なくとも編成上は「岡本の穴を“外国人の長打”で埋める」プランが最初に置かれている。
現実路線:三塁は“守れて打てる人”より「守れる人+打てる人の合算」
三塁に“岡本級”が突然生えてくるのは難しい。
なので2026巨人は、三塁固定よりも、状態と相手投手で打線全体の期待値を最大化する運用になりやすい。
期待の石塚裕惺:2026は「一軍で何打席立てるか」が評価指標
岡本が抜けたことで、若手にとってはチャンスが増える。
その筆頭がドラ1内野手石塚裕惺だ。
石塚裕惺:ファームで“出塁型+伸びしろ”の数字
| 年 | カテゴリ | 試合 | 打率 | 本塁打 | 出塁率 | メモ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 二軍 | 55 | .327 | 3 | .432 | まずは“打席で負けない”タイプ |
石塚に「いきなり岡本の代役」を求めるのは酷。
ただし、2026年の評価軸は明確で、一軍での打席数=信頼の指標になる。
出塁力が本物なら、三塁や内野の起用幅を押し広げ、結果として岡本ロスの分担に貢献できる。
2026巨人の勝ち筋:打線は“入口強化”、投手は“枚数で勝つ”
岡本が抜けた分、打線はどうしても見劣りする。
だからこそ巨人は、松本剛で入口を強化し、ダルベックで長打枠を足し、
投手は則本+新外国人複数で「落とさない試合」を増やしにいく構図だ。
- 松本剛が復調(出塁+守備走塁で得点の形を作る)
- ダルベックが当たり(岡本ロスの火力を回収)
- 石塚が一軍定着(内野の選択肢が増えて得点分担が進む)
- 則本が先発/勝ちパでハマる(接戦の勝率が上がる)
このうち2〜3個が同時に当たれば、巨人は普通に上位へ行ける。
逆に、打線側が外れると「投手力で耐えるけど点が足りない」シーズンになりやすい。
まとめ:2026巨人は“岡本の穴”を「補強+若手」で埋める年。三塁と中軸が最大テーマ
- FAで松本剛・則本昂大を獲得し、戦力の総量は上がった
- 最大の痛手は岡本和真の流出。三塁と中軸の再設計が必須
- 火力枠はダルベック、入口強化は松本、内野の伸びしろ枠は石塚
- 石塚は「一軍で何打席立てるか」が2026の成否を左右する
参考文献
- 読売ジャイアンツ公式:松本剛 入団会見
- 読売ジャイアンツ公式:則本昂大 契約合意(背番号43)
- 読売ジャイアンツ公式:ボビー・ダルベック 契約合意
- 読売ジャイアンツ公式:フォレスト・ウィットリー/スペンサー・ハワード/ブライアン・マタ 契約合意
- 読売ジャイアンツ公式:2025年現役ドラフト(松浦慶斗獲得)
- NPB公式:松本剛 個人年度別成績
- NPB公式:則本昂大 個人年度別成績
- 日刊スポーツ:石塚裕惺の自主トレ記事
- 高校野球ドットコム/スポーツナビ:石塚裕惺(二軍成績)
- MLB.com:ブルージェイズが岡本和真との契約を正式発表



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