「優良助っ人外国人」と聞いて、真っ先に名前が挙がるタイプがいる。
打てる。出られる。守れる。盛り上げる。そして、いちばん大事な“最後の最後”で決める。
北海道日本ハムファイターズのブランドン・レアードは、まさにその条件を満たした助っ人だった。特に2016年――日本一を決めた日本シリーズでMVPを獲った事実が、評価を決定づける。
この記事では、レアードの価値を「イメージ」ではなくスタッツと試合ログ中心で振り返る。
結論:2016年のレアードは「本塁打王」+「日本シリーズMVP(3本塁打7打点)」で“二冠”級の貢献
- 2016年パ・リーグ本塁打王(39本)
- 2016年日本シリーズ:3本塁打・7打点/OPS 1.042
- 第6戦8回:勝ち越し直後の満塁弾で試合を決める
シーズンで「勝たせる一発」を積み上げ、シリーズ最終盤で「優勝を決める一発」を打つ。これが2016年レアードの要約だ。
レアードとは何者か:ファイターズを“毎日”強くした助っ人
レアードの強みは、単にホームランを打てることではない。
- 稼働:来日直後から出場試合数が多く、ラインナップの固定を助けた
- 長打:本塁打だけでなく長打率が高く、得点期待値を底上げした
- 役割の明確さ:中軸で「一発と打点」を取りにいける
- キャラクター:寿司パフォーマンスで球場の温度を上げる(これは数字に出ないが効く)
年度別スタッツ:ファイターズ在籍期(2015–2018)を“OPS”で見る
まずは数字で地力を確認する。NPB公式の年度別成績から主要指標をまとめた。
| 年 | 球団 | 試合 | 本塁打 | 打点 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS(出塁率+長打率) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | 日本ハム | 143 | 34 | 97 | .231 | .301 | .488 | .789 |
| 2016 | 日本ハム | 143 | 39 | 97 | .263 | .319 | .516 | .835 |
| 2017 | 日本ハム | 137 | 32 | 90 | .229 | .308 | .459 | .767 |
| 2018 | 日本ハム | 120 | 26 | 65 | .233 | .309 | .447 | .756 |
注目点はシンプルで、2016年がピーク。OPSが上がり、本塁打王(39本)を獲得している。2015→2016で「打率」「出塁」「長打」が同時に上がるのは、助っ人としてかなり優秀な改善曲線だ。
2016年:本塁打王レアードが“優勝請負”になるまで
① レギュラーシーズン:39本塁打=リーグトップ
2016年、レアードはパ・リーグ最多の39本塁打を記録。本塁打王は「打者の格」を最も端的に示すタイトルで、助っ人としての価値を一発で証明する勲章でもある。
② 「寿司」=単なるネタではなく、球場の空気を作る武器
レアードの寿司パフォーマンスは、ただのサービスではなく「打った瞬間に球場が沸く装置」になった。
助っ人の成功条件に、“チーム文化に溶けること”がある。レアードは数字と同時に、そこもクリアした稀なタイプだった。
③ オールスター選出:リーグの顔として扱われる段階へ
2016年はオールスターにも選出され、単年の活躍だけでなく「リーグのイベントに出す価値がある選手」として認識されていたことがわかる。
2016日本シリーズ:レアードは“シリーズMVP”として日本一を決めた
2016年のファイターズ日本一を語るとき、シリーズMVPを獲ったレアードの存在は外せない。
シリーズ総合成績(全6試合)
| 試合 | 打席 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6 | 25 | 22 | 6 | 3 | 7 | .273 | .360 | .682 | 1.042 |
短期決戦でOPSが1.000を超えるのは、それだけで“流れを変える打者”になっている証拠。さらに本塁打3本、打点7。勝敗を左右する得点の塊だ。
第6戦(優勝決定試合):8回の満塁弾が“終わりの合図”だった
決定的だったのが第6戦。終盤の8回、勝ち越しに成功した直後、なお満塁でレアードがグランドスラムを放つ。
スコアを一気に引き離す“ダメ押し”であり、相手の反撃プランを切断する一発。日本シリーズで一番価値が高いホームランの形のひとつだ。
なぜレアードは「優良助っ人」だったのか:評価ポイントを数字で言語化
- 出場の安定:2015・2016はいずれも143試合(フル稼働)
- 長打の安定:2015–2017で3年連続30本塁打
- 打点の供給:2015 97打点/2016 97打点/2017 90打点
- 短期決戦の決定力:日本シリーズで3本7打点、MVP
助っ人の評価は、極端に言えば「勝ちに直結する数字を、何年出せたか」。レアードはそれを複数年で達成し、最後に日本一の舞台で最大値を出した。
まとめ:2016年は“本塁打王”が“日本一のMVP”になった年
- 2016年のレアードはパ・リーグ本塁打王(39本)
- 日本シリーズでは3本塁打7打点、OPS 1.042でMVP
- 第6戦の満塁弾は「優勝決定打」として語り継がれるレベルの一発
「優良助っ人」は数多い。でも、タイトル獲得→日本シリーズMVP→日本一の決定打まで揃うと、もう“列伝入り”だ。
おまけ:レアードの打撃を可視化して比較してみた
あくまでも推定結果には限界があるので参考程度です。
参考資料(一次・準一次情報中心)
- NPB.jp:B.レアード 個人年度別成績
- NPB.jp:2016年パ・リーグ 本塁打リーダーズ
- NPB.jp:2016年SMBC日本シリーズ(日本ハム)個人打撃成績
- NPB.jp:2016年SMBC日本シリーズ 第6戦 बॉक्सスコア
- Full-Count:2016年日本シリーズMVP(レアードのシリーズ成績)
- 日刊スポーツ:第6戦満塁弾とMVPに関する試合後コメント
- 北海道日本ハムファイターズ公式:2016オールスター監督選抜(レアード選出)



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