阪神が新たに獲得したダウリ・モレッタは、 パッと見の数字だけだと少し判断が難しい投手です。 MLB通算防御率は 4.17。 この数字だけを見ると、 「そこまで圧倒的ではないのでは」 と感じる人も多いと思います。
ただ、表面の防御率だけで切るのは少し危険です。 モレッタは、 三振を奪う力が非常に強いリリーフ で、 とくに2023年は パイレーツのブルペンでもかなり重要な役割を担っていました。 阪神公式も、 契約合意の際に 「主に中継ぎとして大事な場面で登板することを期待」 とコメントしています。[1]
しかもモレッタの最大の武器は、 ただ速いだけではありません。 いわゆる “逆スライダー” と呼ばれる変化球で空振りを奪うタイプです。 では、この独特な武器は阪神、そしてセ・リーグで本当に通用するのか。 直近の成績と投球スタイルから整理してみます。
目次
- ダウリ・モレッタとはどんな投手か
- 数字で見ると、本当に評価できる投手なのか
- 最大の武器は“逆スライダー”
- 阪神はモレッタに何を期待しているのか
- 阪神とセ・リーグで通用しそうか
- 結論 制球と健康次第で勝ちパターン級は十分ある
- 参考・引用
ダウリ・モレッタとはどんな投手か
ダウリ・モレッタは、 1996年4月15日生まれの29歳、右投右打のリリーフ右腕 です。 2015年にレッズと契約し、 レッズ、パイレーツを経て、 2026年から阪神でプレーすることになりました。阪神の正式発表では、 1年契約、背番号99 となっています。[1]
キャリアの中心はずっと救援です。 元記事でも整理されている通り、 先発経験はほぼなく、 基本的には 短いイニングで三振を取りにいくタイプ と考えてよさそうです。[2]
見た目のキャラクターとしては、 マウンドを降りる際に見せる “マネー”ポーズ でも知られています。 ただ本質はそこではなく、 三振能力の高さ にあります。
モレッタを一言でいえば、
「防御率だけだと地味に見えるが、三振力はかなり一級品のパワーリリーフ」
です。
数字で見ると、本当に評価できる投手なのか
まずMLB通算では、 112試合、6勝5敗2セーブ、防御率4.17、116回2/3で138奪三振、WHIP1.15 という成績です。[2] 防御率だけ見ると、 たしかに 「大当たり外国人」 とは言い切りにくいです。
ただ、注目すべきは 2023年のパイレーツ時代 です。 元記事で整理されているように、 この年は 55試合、58回、防御率3.72、76奪三振、WHIP1.09、被打率.187。 FIPも 2.93前後 とされ、 表面の防御率以上に 内容はかなり優秀でした。[2]
そして2024年は トミー・ジョン手術で全休。[2] 2025年は復帰シーズンでしたが、 MLBでは 18試合、防御率3.24、16回2/3で19奪三振。 AAAでも 31登板、防御率2.56、48奪三振 を記録しており、 手術明けとしてはかなり悪くない戻り方です。[2]
つまりモレッタは、 単なる「防御率4点台の助っ人」ではありません。 むしろ、 健康な時の三振力はかなり強いが、離脱と波が課題の投手 と見るほうが近いです。
最大の武器は“逆スライダー”
モレッタが面白いのは、 球種構成がかなり割り切られているところです。 元記事では、 Statcastベースで スライダー約55〜60%、フォーシーム約40% と整理されています。[2] つまり、ほぼ スライダー主体のリリーフ です。
しかも、そのスライダーが普通ではありません。 Pitching Ninjaなどでも話題になったように、 右投手なのに 通常のスライダーと逆方向に食い込むような“Wrong Way Slider” として知られています。元記事でも、 この球の空振り率が 40〜42%前後 と紹介されています。[2]
三振率が高いのも納得です。 元記事ベースでは、 通算K%は 約28〜29%で、MLB平均をしっかり上回る水準。 一方でBB%は 約9〜10% と少し多めで、 完成度で言えば 「三振は一級品、制球はやや怖い」 というプロフィールになります。[2]
モレッタの本質は、
球威で押すだけではなく、“変なスライダーで空振りを奪う”こと
にあります。
阪神はモレッタに何を期待しているのか
阪神の意図はかなり分かりやすいです。 公式リリースでは、 モレッタについて 「メジャーでの経験もあり、中継ぎとしての経験は豊富」 としたうえで、 「主に中継ぎとして大事な場面で登板することを期待」 と説明しています。[1]
つまり、 先発の保険でもビハインド要員でもなく、 最初から 勝ちパターン候補 として見ています。 元記事でも触れられているように、 起用イメージとしては 7回〜9回を担うクラス でしょう。[2]
阪神は近年、 ブルペンの強さを大きな武器にしてきたチームです。 だからこそ、 ただイニングを埋める外国人ではなく、 三振で流れを切れる投手 が欲しかったはずです。 モレッタはその補強テーマにかなり合っています。
阪神とセ・リーグで通用しそうか
結論から言えば、 かなり通用する余地はある と思います。 まず大きいのは 甲子園の環境 です。 元記事でも整理されている通り、 甲子園は本塁打が出にくく、得点も抑えられやすい投高球場です。[2] モレッタのような 「三振は取れるが、被弾や四球が少し怖い」 タイプにとって、 これはかなり追い風です。
また、セ・リーグの打者は スライダー自体には慣れていますが、 モレッタの武器は ただのスライダーではなく、軌道が独特な“逆方向スライダー” です。[2] 見慣れていない球には、 やはり最初は対応しづらい。 来日直後ほど、 この武器は効きやすいはずです。
もちろん課題もあります。 一つは 四球、 もう一つは 健康です。 トミー・ジョン手術明けのシーズンを経て来日するので、 フルシーズン安定して投げ切れるかは見てみないと分かりません。 ただ、短いイニングで力を出す中継ぎとしてなら、 かなりハマる条件は揃っています。
阪神でのモレッタは、
「絶対的な無双型」ではなくても、勝ちパターンに食い込めるだけの武器はある
と見るのが自然です。
結論 制球と健康次第で勝ちパターン級は十分ある
結論として、ダウリ・モレッタは 阪神で通用する可能性が十分ある投手 です。 MLB通算防御率4.17だけを見ると少し地味ですが、 2023年の内容、 手術明け2025年の戻し方、 そして何より 逆スライダーの空振り能力 を考えると、 数字以上に面白い補強です。[2]
モレッタは通用するのか?
はい、かなり可能性はある。
ただしポイントは、
四球を増やしすぎないことと
健康に投げ切ることです。
阪神が求めるのは、 先発を救う便利屋ではなく、 終盤を任せられるパワーリリーフです。 その役割に対して、モレッタの武器はかなり噛み合っています。 もし制球が大きく崩れず、肘の状態も維持できるなら、 セ・リーグでもトップクラスの“嫌な中継ぎ”になれる かもしれません。
参考・引用
- 阪神タイガース公式「ダウリ・モレッタ選手との契約締結について」
https://hanshintigers.jp/news/topics/info_9860.html



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