次回WBCアメリカ代表は最強か?ジャッジら「出場表明組」を整理してみる

WBC

2026年3月に開催される次回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。
プールBをテキサス州ヒューストンのダイキン・パークで戦うアメリカ代表は、すでにメジャー屈指のスター選手たちが「出場を表明」し、ロスターが徐々に埋まりつつあります。

ここでは、2025年12月時点で「公式サイトに掲載されたメンバー」+「球団・メディアを通じて出場を公言した主な選手」を整理しつつ、 「これ本当に史上最強クラスじゃない?」という視点でまとめていきます。


① 公式サイトに載っている現時点のロスター

まずは、USA Baseball公式の「Professional Team Roster」に名前が載っている選手たちから。

野手(ポジションプレーヤー)

  • Aaron Judge(ヤンキース/OF)
    ・2026WBCのチームキャプテンとして最初に発表されたスター。
    ・2025年MVP投票でも依然トップクラスの評価を受ける主砲で、「アメリカの顔」としての役割も大きい。
  • Cal Raleigh(マリナーズ/C)
    ・2025年に60本塁打&125打点を記録し、MLB全体の本塁打王に。
    ・WBC出場も本人が公言しており、「大砲捕手+キャプテン候補」としてアメリカ打線の中核に。
  • Kyle Schwarber(フィリーズ/DH)
    ・2025年は56本塁打でNL MVP投票2位となるモンスターシーズン。
    ・2023年WBCでも日本戦でダルビッシュから本塁打を放つなど、短期決戦での一発力は折り紙付き。
  • Bobby Witt Jr.(ロイヤルズ/SS)
    ・2025年は打率.295、23本塁打、88打点、OPS .852と攻守走の三拍子が揃ったショートとして完全覚醒。
    ・MVP投票でも上位に名を連ねており、次世代アメリカ野球の象徴的存在に。
  • Corbin Carroll(Dバックス/OF)
    ・2023年NL新人王、2025年は31本塁打・84打点・OPS.883とさらにパワーアップ。
    ・スピードと長打力を兼ね備え、「トラウト2世」とも言われる近代型リードオフ。
  • Pete Crow-Armstrong(カブス/OF)
    ・ゴールドグラブ級の中堅守備で知られる若手外野手。
    ・MLB.comでもCarrollと並んで「Team USAに加わる外野手」として紹介されており、守備重視のCF要員として期待。
  • Gunnar Henderson(オリオールズ/SS/3B)
    ・2025年は打率.274、17本塁打、30盗塁とオールラウンドに活躍。
    ・ショートとサードを守れる左打者で、打順・守備位置ともに自由度の高いピース
  • Will Smith(ドジャース/C)
    ・2023年大会に続きWBC連続出場。監督のマーク・デローサがMLB Networkで出場を明言。
    ・Raleighと並ぶ「攻撃的捕手」で、DHを絡めた併用も可能。
  • Brice Turang(ブリュワーズ/2B)
    ・俊足巧打+守備の評価が高い内野手。
    ・SchwarberらとともにWBCロスター追加組として発表され、二塁・ユーティリティ枠としての起用が見込まれます。

投手

  • Paul Skenes(パイレーツ/RHP)
    ・2024年のナ・リーグ新人王に輝いた「160キロ級の怪物右腕」。
    ・2025年5月に本人がMLB Networkで「2026年WBCでアメリカ代表として投げる」と明言し、 公式ロスターの唯一の投手として既に名前が掲載。 ・WBCでは先発ローテーションの絶対的エースになることが確実視されています。

ここまでが「USA Baseball公式サイトに名前が載っている選手」。この時点で、 主砲ジャッジ&シュワーバー、HR王Raleigh、新世代スターのWitt Jr.、Carroll、Hendersonと、 「打線だけなら普通にメジャーのオールスター級」という顔ぶれです。


② メディア報道ベースで出場を公言している主なメンバー

続いて、球団コメントや本人の発言、複数メディアで「Team USA入り」と報じられている選手たち。 公式ロスターにまだ載っていないケースもありますが、「出場表明組」として名前が挙がっています。

野手 – 追加のスター候補

  • Byron Buxton(ツインズ/OF)
    ・冬のウィンターミーティングの取材で、記者Fráncys Romeroらが「BuxtonはTeam USAの予備ロスター入り」を報道。
    ・地元紙や全国メディアも「Team USAの外野陣にジョイン」「WBCでプレーする準備を進めている」と報じています。
    ・2025年は35本塁打のパワーに加え、依然としてセンター守備もトップクラス。
    ケガさえなければ、Judge・Carroll・Buxtonという夢の外野布陣も現実味を帯びてきます。

投手 – ブルペン&ローテの「核」になりそうな面々

  • Garrett Whitlock(レッドソックス/RHP)
    ・2025年11月に、「2.25 ERA・72イニング・91奪三振」のキャリアハイシーズンを終えた直後、 本人がWBCでTeam USA入りを表明
    ・リリーフとして複数イニングを任せられるスタイルで、“火消し&マルチイニング”の切り札になりそうです。
  • Matthew Boyd(カブス/LHP)
    ・MLB.comやWorld Baseball Networkなどで、2026WBCでTeam USAの一員として投げることを本人が番組内で明言したと報道。
    ・2025年のシーズン中にオールスター選出を受けるなど、ベテラン左腕として復活。
    ・WBCでは先発の「第3〜4の柱」あるいはロングリリーフとしてローテを安定させる役割が期待されています。

③ これだけのメンバーで「どれくらい最強」なのか

◆ 打線:MVP級がズラリの“アベンジャーズ打線”

ざっくり並べただけでも、

  • 本塁打王&捕手Raleigh(60本)
  • 56本塁打のSchwarber
  • MVP級スラッガーAaron Judge
  • 五ツ工具型のスターSS Bobby Witt Jr.
  • NL新人王→シルバースラッガーのCorbin Carroll
  • トッププロスペクト出身のGunnar Henderson, Pete Crow-Armstrong
  • 攻撃的捕手Will Smith
  • さらに健康なByron Buxtonまで加わる可能性

という長打力と機動力を兼ね備えたモンスター打線になります。 2023年大会のアメリカ打線も「21人のオールスター」と話題になりましたが、
2026年は「全盛期に入った若手スター+既に一流の30代」をミックスした理想形に近づきつつある印象です。

◆ 投手陣:エースSkenes+ブルペンにWhitlock、Boyd

一方、これまでWBCでのアメリカは「打線は超豪華、投手はちょっと薄い」と言われがちでした。 しかし今回は、

  • Paul Skenesという若きエース候補がローテのトップに座る
  • レッドソックスで支配的な成績を残したGarrett Whitlockがブルペンの柱
  • オールスター左腕Matthew Boydが先発 or ロングで控える

という形で、先発・中継ぎともに「名前だけでワクワクする」布陣になりつつあります。 現時点では公式ロスターの投手枠はSkenesしか載っていませんが、 DeRosa監督やGMのMichael Hillも「前回より明らかに厚い投手陣になる」とコメントしており、 今後もメジャーの一線級が追加される可能性が高いと見られています。


④ WBCの代表選出ルールと今後のロスター変動

WBCでは、国籍やパスポートだけでなく、「その国の市民権を取得可能であること」や「親・祖父母がその国出身」などでも代表資格が認められるなど、比較的緩やかな条件が採用されています。

そのため、アメリカ代表は

  • 米国生まれのMLBスター
  • 他国も選べるが「USA」を選んだ選手

が入り混じった、層の厚すぎるタレントプールになります。 2026年大会に向けては、TroutやHarper、Bettsなどのビッグネームの名前もたびたび報道で取り上げられており、 最終ロスター発表(例年どおりなら2026年1月頃と見られる)まで、まだまだサプライズはありそうです。


⑤ まとめ:現時点でも「優勝候補筆頭」クラス

  • USA公式サイトだけでも、Judge・Raleigh・Schwarber・Witt Jr.・Carroll・Henderson・Skenesらが既に名を連ねる。
  • これに加えて、Whitlock・Boydが投手で出場表明Buxtonも予備ロスター入り&出場見込みと報じられている。
  • 打線は本塁打王&MVP級スラッガーだらけ、投手もエース級+有力リリーフが揃い、紙の上では「史上最強クラスのTeam USA」と言っても違和感がない。
  • あとは今後どれだけ先発投手が追加されるか、TroutやHarper級の超大物が最終的に名を連ねるかで、本当の意味で“ドリームチーム”になるかが決まってきそうです。

少なくとも、現時点の情報だけでもアメリカは優勝候補筆頭と言ってよさそうです。 あとは、2023年大会でアメリカを破った日本を含む各国が、どこまでこの化け物ロスターに食らいつけるか—— 2026年3月のWBCは、かなりとんでもないレベルの大会になりそうです。


参考文献・出典

  • USA Baseball公式 「Professional Team Roster」「World Baseball Classic Central」
  • MLB.com 「Kyle Schwarber, Brice Turang, Gunnar Henderson, Will Smith join Team USA」ほかWBC関連ニュース
  • MLB.com / Reuters / ESPN 「Aaron Judge named Team USA captain」「Paul Skenes joins Team USA」など
  • 各種データサイト(ESPN, Baseball-Reference, Statmuse, MLB公式選手ページ)による2025年シーズン成績
  • World Baseball Network, NESN, NY Post, DodgerBlue等によるGarrett Whitlock・Matthew BoydのTeam USA参加報道
  • Francys RomeroおよびTwins関連メディアによるByron Buxtonの予備ロスター入り・出場報道
  • MLB.com「World Baseball Classic rules and regulations」「World Baseball Classic」ほかWBCルール解説

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